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再送-〔アングル〕円売り姿勢維持する海外ヘッジファンド、乱高下相場で国内勢に疲労感

(この記事は30日午後6時43分に送信しました)

[東京 30日 ロイター] - 米連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入規模の縮小継続が決まり、新興国懸念から株安/円高に振れたが、一部の海外ヘッジファンドはドル高/円安予想を変えず、ドル/円の下値でドル買いに出て、ドルの下げ渋り現象を生み出しているようだ。対照的にトルコ中銀の利上げ後のドル/円上昇局面で買い上げた国内勢は、FOMC後の下げで打撃を被り、疲労感がにじんでいる参加者が多い。

ドル/円は今週2度にわたって101円後半に下落したが、101円台での取引は短時間に終わり、下げ渋った。いずれの局面でも海外ヘッジファンドのドル買い/円売りが観測されている。

27日には、日本時間早朝に個人投資家のドルロングの損切りが持ち込まれ、ドル/円は2013年12月6日以来の安値となる101.77円まで下落した。その後、ドル/円は戻り歩調をたどったが、この上昇を支えたのは日本の輸入企業や個人投資家の買いだけでなく、一部の海外ヘッジファンドによるドル買い/円売りだったという。

海外ヘッジファンドは、日米の金融政策の方向感の違い、日本の貿易収支の赤字基調、M&Aに絡むフロー流入への期待などからドル高/円安予想を変えておらず、ドル/円の下値を積極的に拾ったとみられている。「彼らは週明けくらいから(ドル/円のポジションを)ミドルスタンスから強気に戻して、28日あたりからリスクオンに傾斜していた」(国内金融機関)とされる。

ドル/円はその後、29日の海外市場で再び下落した。FOMCで資産購入規模の100億ドル縮小が決定されるとダウ が一段安となり、101.85円まで下落した。しかし、東京時間には再び一部のヘッジファンドのドル買いが観測されている。

現在の局面をリスクオフと呼ぶべきか――。米系金融機関の関係者はこう指摘する。29日には、トルコ中銀が大幅利上げを打ち出したにもかかわらず、トルコリラの上昇は続かず下落に転換した。

南アランドも南ア中銀の利上げ後まもなく下げに転じた。それまで底堅い推移を続けていた東欧通貨の一角・ハンガリーフォリントまで急落したことで、市場に警戒感が広まった。

だが、同関係者は「ハンガリーにはもともと利下げ観測があった。今まで買われ過ぎていただけ。すべての新興国通貨が理由なく売られているのではない」とし、マーケットに渦巻く警戒感からは距離を置く。

米連邦準備理事会(FRB)がたんたんと資産購入規模を縮小していく中でドルは買われやすく、新興国通貨は売られやすい。現在の局面は、当然の調整だとの見方を示す。ドル/円については、101円程度を下値目途としているという。

<ドルロングを切らされた国内勢>

他方で、東京市場のプレーヤーが一番傷んでいるとの声が大手信託銀行の関係者から漏れてきた。

ドル/円は日本時間27日早朝に急落後、すぐに反転上昇。29日にはトルコ中銀の緊急利上げでドル/円も急伸したが、いずれも東京市場の出来事で、多くの国内勢が追随したとみられている。

しかし、こうした国内勢はFOMC後にドル/円が急落したことで打撃を被ったもようだ。

きょうは日経平均 の下げ渋りでドル/円も102円半ばまで戻したが、国内勢では様子見を決め込む向きも多く、ドル/円は上昇の勢いを欠いた。

外為どっとコム総研の石川久美子研究員は、ドル/円の先行きは株次第だと話す。30日の2013年10―12月米実質国内総生産(GDP)速報値を手始めに、重要な米経済指標が来週にかけて発表されるが「米経済指標でたとえ良いものが並んだとしても、新興国への不安を完全に忘れることはできないだろう。前のようにドル高/円安に勢いがつくか微妙だ」とみている。 (和田崇彦 編集:田巻一彦)

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