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WRAPUP 1 -ウクライナめぐる4者協議、暴力の即時停止求める声明採択 合意事項実施には疑問符

* ウクライナめぐる4者協議、暴力の即時停止を呼びかける共同声明採択

* 米国務長官、ロシアがウクライナの緊張緩和に対処しなければ追加制裁発動もあり得ると警告

* ロシア大統領、ウクライナによる親ロシア派武装勢力の強制排除は「重大な犯罪」と非難 軍事介入の可能性も排除せず

* ウクライナがロシア人男性の入国を制限、ロシアは対抗措置検討を示唆

[ジュネーブ/モスクワ 17日 ロイター] - ウクライナ問題をめぐり17日にジュネーブで行われたロシア、ウクライナ、米国、欧州連合(EU)の外相級4者協議は、ウクライナでの暴力の即時停止を呼びかける共同声明を採択して終了した。

協議には、ロシアのラブロフ外相、ウクライナのデシツァ外相、米国のケリー国務長官、EUのアシュトン外交安全保障上級代表が参加。ロシアのラブロフ外相によると、4者は今後も協議を継続することで合意した。

共同声明は、「すべての当事者は、いかなる暴力、威嚇、挑発行為も自制する必要がある」とし、「すべての違法な武装勢力は武装解除し、占拠された建物はすべて合法的な所有者に返還される必要がある。ウクライナの都市で不法に占拠された市街地や広場などの公共の場所も解放される必要がある」とした。

声明はまた、ウクライナ国内で「広範な対話」が実施されるよう呼びかけた。今後、緊張緩和に向けた措置を導入するにあたり、欧州安保協力機構(OSCE)が派遣する監査団が主導的な役割を果たしていくことも明記された。

ウクライナのデシツァ外相は「ロシアが真に安定化を望んでいるか、試されることになる」と述べた。

ただ、ウクライナとの国境沿いに配備した兵力の撤退など、欧米の要求をロシアが受け入れるかは、現時点では不明。欧米はロシアの工作員がウクライナ東部の安定を脅かしていると非難しているが、ロシアはこれに対して反論している。

<懐疑的な見方>

今回の合意が実行に移されるかは、疑問が出ている。カーネギー欧州の客員研究員、ユーリッヒ・スペック氏は「譲歩の余地がなければ、外交は力を発揮できない」とし、「ロシア政府はウクライナを支配する決意を固めている。これまでのところ、この目標に向けた進展はあったと認識しており、態度を軟化させる用意は見られない。そして、こうした状態は、西側諸国が容認できるものではない」と述べた。

実際、協議終了直後にケリー米国務長官は記者団に対し、ロシアがウクライナをめぐる緊張緩和に向け数日以内に措置をとらなければ、米国はロシアに対する追加制裁を発動する可能性があると発言。

同長官は、「向こう数日間は、判断するにあたり非常に重要になる」とし、「向こう数日以内に進展が見られず、正しい方向に事態が動き始めなければ、追加制裁が発動される。その結果として、代償は大きくなる」と警告した。

米国とEUはそれぞれすでに対ロシア制裁を発動しているが、一部EU加盟国は追加制裁発動で自国経済が阻害される恐れがあるとして消極姿勢を示すなど、温度差もある。

米国のケリー長官とEUのアシュトン外交安全保障上級代表は協議後、ロシアが前月に編入したクリミアをめぐり、米国とEUとの間には大きな溝が存在するとの認識を示した。

<プーチン大統領>

ロシアのプーチン大統領はこの日、テレビを通して毎年行う国民との直接対話で、ウクライナ当局が東部で軍を投入し親ロシア派武装勢力の強制排除に乗り出していることについて、「重大な犯罪」と非難。軍事介入に踏み切る可能性も排除しなかった。

ロシアでは議会がウクライナへの軍事介入を承認。プーチン大統領はこの点に触れながらも、「この権限を行使する必要がないことを真に望んでおり、政治、外交手段ですべての差し迫った問題が解決できると期待している」と述べた。

ただ、ウクライナ当局について、「間違いに気付くことも、対話しようとすることもなく、代わりに武力による威嚇を強めた」と批判。「ウクライナの現指導部による、もう1つの非常に深刻な犯罪だ」とした。

また、ウクライナで来月予定されている大統領選挙に向けた活動が「全く容認できない方法」で実施されていると指摘。現状が続けば大統領選を合法と認めるわけにはいかないと言明した。

ウクライナ東部にロシア軍部隊の存在を確認したとするウクライナ当局の主張については、「ばかげている」と一蹴した。

<ウクライナ、ロシア人男性の入国を制限>

ただ、ウクライナは東部の分離派の活動の背後にはロシアがいるとの見方を示しており、同国政府はこの日、ロシア人男性について入国管理を厳格化すると発表した。

ウイクライナの入国管理部門の広報担当者によると、ウクライナ政府はこの日、空港に加え、ロシアとの国境での入国管理を厳格化。

同広報担当者は「国境沿いの地域における挑発行為やテロ行為などの情報があるため、ロシア国民が対象となる。単独、もしくは複数で移動している成人男性に特に焦点が当てられる」と述べた。

ロシアの航空会社アエロフロート はこの日、乗客に対し、ウクライナ当局が入国を大幅に制限していることを知らせる声明を発表。同声明によると、16歳から60歳までの男性について、企業や個人からの招待状などを所持していない場合、もしくは家族と共に移動していない場合は入国が拒否される。

こうした動きに対し、ロシア外務省はウクライナ当局に対し説明を求めると表明。対抗措置の導入もあり得るとした。

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