[東京 23日 ロイター] - ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円 正午現在 102.50/52 1.3814/18 141.60/64 午前9時現在 102.62/64 1.3805/09 141.68/72 NY午後5時 102.61/63 1.3804/06 141.63/67 正午のドル/円 は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べてややド ル安/円高の102円半ば。日経平均株価 が伸び悩むとドル買いポジションの縮 小が進んだ。オーストラリアの消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想に届かなかっ たことで、豪ドルは主要通貨に対して急落した。 <豪ドルは2度下落> 午前のマーケットでは豪ドルの急落が顕著だった。正午までに対円 では9 5.34円まで下落し、朝方の高値96.24円からの下げ幅は1円に迫った。豪州の第 1・四半期CPIの伸びが市場予想に届かず、嫌気された。 CPIの直後に発表された4月のHSBC中国製造業PMI速報値は48.3となり 、市場予想に一致。PMIに期待していた向きも豪ドルのロングポジションを落とし、豪 ドルは再び下落した。 オーストラリア連邦統計局が発表した第1・四半期のCPIは、豪州準備銀行(RB A、中央銀行)のトリム平均値CPIが前期比0.5%上昇、市場予想0.7%を下回っ た。前年比では2.6%上昇し、こちらも予想の2.9%を下回った。 総合指数に相当するオールグループは前期比0.6%上昇で、市場予想の0.8%上 昇を下回った。前年比では2.9%上昇し、予想の3.2%上昇を下回った。 市場では、前年比の伸び率が豪中銀のインフレターゲットである2―3%の上限を上 抜ければ豪中銀の年内の利上げ観測が浮上するとされていたが、こうした期待は裏切られ た。 あおぞら銀行・市場商品部の諸我晃為替マーケットメイク課長は、豪州CPIへの期 待が先行して豪ドルは前日上昇していたが、きょうのCPIを受けて上昇分が一気に剥げ 落ちたとの見方を示す。 <ドル/円、102円後半では上値重い> ドル/円は軟調に推移した。日経平均の堅調推移で102.70円まで強含んだが、 102.70円を上回る水準では売りが観測され、上値を抑えられた。中国PMI後に日 経平均が伸び悩むとドル買いポジションの縮小が進んだ。 ドル/円は102円後半で上値を抑えられる展開が続いている。大手信託銀の関係者 は「もうちょっと明確にドル/円が上に行くには、米金利が上がる材料が必要」とみてい る海外市場では、米10年債利回り が伸び悩み、明確な方向感は出なかった 。 きょうはオバマ米大統領が来日する。日米首脳会談があす開かれるが、各種報道では TPPをめぐって大筋合意に至るのは困難な情勢とされている。前出の関係者は「もし合 意すると盛り上がりがあると思うが、現時点ではあまり期待せずに待っている感じだ」と 話す。 (和田崇彦)
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