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〔アングル〕S&P500が初の2000ポイント台、一段の株高予想も

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 25日の米株式市場でS&P総合500種指数 が一時、初めて2000台に乗せた。

米国株の上昇局面は6年目に突入。この間、失業率は2009年12月の10%から今年6月には6.1%に改善した。ただ、賃金は伸び悩んでおり、十分な投資資金を確保できない一般世帯は、株高の恩恵を受けていない可能性がある。

米国株は過去1年、他の主要株式市場を上回るペースで上昇。安全資産とされる金や債券を凌ぐパフォーマンスを記録している。

株価の上昇ピッチは市場関係者の予想以上だ。最新のロイターのアナリスト調査では、S&P500指数が年末にかけて2000台に乗せるとの見方が多かった。

終値は9.52ポイント(0.48%)高の1997.92だった。

<一段の株高を予想>

連邦準備理事会(FRB)は量的緩和の縮小を進めているが、市場では、今年の景気回復や低金利を背景とする住宅市場の拡大を追い風に、今後も株価上昇が続くとの見方が出ている。

ヘッジファンド、オメガのスティーブン・アインホーン副会長は「強気相場はあと数年続く」との見方を示した。

S&P500指数は、様々な業種の大企業を採用。年金基金、投資信託、機関投資家が幅広くベンチマークとして採用している。同指数にリンクした資産は5兆1400億ドルを超える。

バンガードの創業者で元最高経営責任者(CEO)のジョン・ボーグル氏は「S&P500指数の上昇は、米株式市場全体の上昇に等しい。特に指数連動型ファンドに投資している投資家は、手持ちの資産が増えたと感じるだろう」と述べた。

株価上昇を背景に、大企業の確定拠出年金のリターンも上昇、金融危機で膨らんだ積立不足が急ピッチで縮小している。

地方財政にも好影響が出ている。全米で所得税収入の振れが最も大きいカリフォルニア州は昨年度、予想を上回る歳入を計上。マサチューセッツ州では、キャピタルゲイン税を財源とする緊急積立基金が13億6000万ドルに急増し、2010年の水準をほぼ回復した。

<高値警戒感も>

S&P500指数は2009年の安値(終値ベース)から195%上昇。ダウ工業株30種 は161%、ナスダック総合指数 は260%上昇している。ダウ工業株は7月16日に終値ベースの最高値を付けている。

上昇ピッチの速さに、一部では高値警戒感も出ている。

S&P500指数採用銘柄の株価予想収益率(予想PER)は現在15.7倍。歴史的にはほぼ標準的な水準だが、一部では、FRBの量的緩和が終了すれば、株価に悪影響が出るとの懸念が出ている。

アメリプライズ・フィナンシャルのチーフ・マーケット・ストラテジスト、デビッド・ジョイ氏は「レーバーデー(9月1日)から年末にかけての目先の動きを若干懸念している。量的緩和の終了に伴う調整を予想しているためだ」と発言。「個人的にはそれほど株式に強気ではない。あまり割安感はなく、買うよりは売りを出したい」と述べた。

この日の売買は、大手機関投資家が中心。金融危機で痛手を負った個人投資家は、株式投資を敬遠し、株高の恩恵を受けていない可能性がある。

シティグループの米国株担当チーフストラテジスト、トビアス・レブコビッチ氏は「米国人は裕福になったが、上位2割の富裕層が市場の9割を握っていることを忘れてはならない。経済全体には追い風になるが、すべてのセクターで需要が拡大するとは限らない」と述べた。

ヘッジファンドの運用成績も過去2年間、S&P500指数の上昇率を下回っている。HFRX株式ヘッジファンド指数は年初来の上昇率がわずか0.7%。S&P500指数は8.1%だ。空売り筋の損失も膨らんでいる。

◎関連グラフ link.reuters.com/zec72w

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