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QQEにオープンエンドの要素、必要な時点まで「辛抱強く継続」=宮尾日銀審議委員

[東京 19日 ロイター] - 日銀の宮尾龍蔵審議委員は18日、日本金融学会で講演し、量的・質的緩和(QQE)には「オープンエンド(無期限)」の面があると指摘し、2%の物価目標を達成するまで「辛抱強く継続する」と強調した。

<個人消費の回復ペース「一定の留意必要」>

宮尾委員は足元の日本経済について、「個人消費は、耐久財消費の反動減などの影響がやや長引いており、先行きの回復ペースについて一定の留意が必要」と指摘した。

一方、先行きは「基調的には緩やかな回復を続け、駆け込み需要の反動などの影響も次第に和らいでいく」とし、「雇用や賃金、企業収益の改善などを伴いながら、バランスのとれた形で、2%目標へ向けた道筋を歩んでいく」と、景気・物価が日銀の想定通りとの立場を堅持した。

<需給ギャップ概ね解消、予想インフレ率上昇基調>

日銀が物価の中長期的な動向を左右する2要素として重視する需給ギャップと予想インフレ率について、「需給ギャップは概ね解消された状態にある」、「(市場関係者の)コンセンサス・フォーキャストによる中長期の予想インフレ率は、昨年から上昇基調に転じている」と指摘した。   

QQEについて、「オープンエンドの要素を持たせている。つまり期間や量を予め限定せずに『2%目標を安定的に持続するために必要な時点まで継続する』ことにコミットし、約束している」と指摘。「マーケットに対して強力に働きかけ、一段と緩和的な金融環境を作り出している」と強調した。   今後も「2%目標を安定的に持続するために必要な時点まで、強力な金融緩和政策を辛抱強く継続していく」とし、「上下双方向のリスクを点検し、必要となれば、適切な調整を行っていく」とした。

<低下している潜在成長率、上方修正の可能性>

  目を引くのは日本経済の供給力に関する論点。日銀は昨年4月のQQE開始以降、成長率見通しのみ順次引き下げており、学識経験者の間で、景気回復を伴わないアンバランスな物価上昇を懸念する指摘がある。

宮尾委員は、労働参加率から推計して潜在成長率が「この1─2年低下している」と認めつつ、女性など労働参加率拡大の動きが構造的であれば、「過去1─2年の潜在成長率は、数年後に振り返ると、より上方に修正される可能性がある」との見解を示した。

<需要も伸びており物価上昇圧力高まる可能性>

潜在成長率が上方修正されると「需給ギャップは下方修正される筋合いにあるが」、供給面の改善が大きく増加する場合には「需要も持続的に伸びている」「需給ギャップはむしろ改善する─そして物価上昇圧力も高まる─可能性が考えられる」と指摘した。   

このため「消費者物価インフレ率への上昇圧力は高まってきている」と指摘、理由として、1)需給ギャップの持続的な改善ならびにその将来見通しの強まり、2)企業の価格転嫁力の高まり、3)中長期的な予想物価上昇率の上昇、といったメカニズムを通じて、全体の物価上昇圧力を高める方向に作用してきている──を挙げた。

竹本能文

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