[ミラノ 22日 ロイター] - 中国の化学メーカーである中国化工集団公司(ケムチャイナ)は22日、イタリアのタイヤ大手ピレリ を買収することで合意した。イタリアの製造業を代表する企業の1つが中国勢の手にわたることになる。
ケムチャイナのタイヤ製造部門がまず、ピレリ株26.2%を持ち株会社カムフィンから取得。残りのピレリ株に対してはTOB(株式公開買い付け)が実施される。
カムフィンの声明によると、中国の国有企業が経営権を掌握し、カムフィン投資家が一部を保有する企業がTOBを実施。カムフィン投資家にはピレリのマルコ・トロンケッティ・プロヴェーラ会長、イタリアの銀行ウニクレディト 、インテサ・サンパオロ 、ロシア国営石油会社ロスネフチが含まれる。
提示額は1株当たり15ユーロ。2014年末時点で抱える約10億ユーロの純負債を除き、ピレリを71億ユーロ(77億ドル)と評価した格好だ。
カムフィンの声明によると、ピレリのトラック・商業タイヤ事業はケムチャイナ傘下で上場する風神タイヤ に統合される。生産量は倍増する見通しという。
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