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〔ポイント分析〕3月日銀短観、大企業製造業改善せず 新年度収益計画は慎重

[東京 1日 ロイター] - 日銀が1日発表した3月日銀短観では、大企業製造業
の景況感が事前の改善予想に対して横ばいにとどまり、先行きも悪化方向となった。他方
で非製造業は2ポイント改善し、予測を上回ったが、先行きは悪化見通しとなった。新た
に発表された15年度事業計画は、収益計画が14年度の伸びを下回る慎重なものとなっ
た。設備投資計画は、製造業では最近では高めのスタート。雇用は引き続き全規模・全産
業で不足超過となっている。
    
          ・企業マインド、足元大企業製造業横ばい、非製造業は改善 
    
  業況判断DIは大企業製造業で足元横ばい、先行き2ポイント悪化となった。事前の
ロイター予測では足元2ポイントの改善が見込まれていたが、予測を下回った。加工型業
種の方が素材業種より改善幅が小さく、円安が一服していることが影響しているもよう。
特に自動車は足元横ばい、先行きも大幅悪化となっており、円安効果は景況感改善につな
がっていない。
    非製造業は足元2ポイント改善、先行きは2ポイント悪化となり、一進一退の様相。
停滞していた小売りは7ポイントと大幅に改善して景況感はプラスに浮上、先行きも8ポ
イントの改善を見込む。春闘での賃上げが広がり、エネルギー価格の下落に伴い物価が低
下する見通しもあり、家計に好影響が見込まれることが寄与しているもよう。 
      
   中小企業では、製造業が3ポイント悪化、先行きも1ポイント悪化となり、大企業・
製造業と同じくさえない。非製造業は足元2ポイント改善、先行きは4ポイント悪化と慎
重な見方となった。

    もっとも景況感自体は、大企業は製造業、非製造業ともに2桁のプラス水準を維持し
ており、中小企業もプラス圏にあり、水準は決して低くない。
    
    ・想定為替レート、新年度111円台の見込み、円安見込まず
    
  収益計画の前提となる為替相場は、14年度下期が1ドル=111円、15年度も同
じく111円台を見込んでいる。足元の相場よりも円高を想定。円安進行は見込んでおら
ず、輸出売上高計画も、14年度の前年度比3.5%増に比べて15年度は同1.6%増
と控えめな伸びとなっている。
            
   ・15年度は慎重な収益見通し、設備投資は製造業で高めスタート
    大企業全産業の売上、経常利益計画はそれぞれ、14年度実績見込みが前年度比2.
7%増収、4.3%増益となった。15年度計画は、これよりも控えめとなり、0.7%
増収、0.6%増益見込みとなっている。売上計画は国内、輸出ともに14年度よりも伸
びが低めとなっており、企業は期初計画では慎重な見通しを示している。
    設備投資計画は製造業と非製造業で対照的となった。大企業製造業は前年度比5.0
%増と過去4年よりも高い伸びでのスタートとなった。製造業では、一部に国内回帰の動
きもあるほか、老朽化設備の更新投資も活発化し、最新技術での生産ライン整備への意欲
も見られ始めている。
    他方で非製造業は同4.1%減と、過去よりも低いスタートとなった。    
 
       ・需給ギャップ、雇用不足続く
    
    雇用や設備の需給ギャップを示す判断DIは、設備については全規模・全産業でやや
不足気味の状態。前回調査と比べると、足元は横ばいだが、先行きはやや不足気味方向の
見通しとなった。雇用判断は引き続き全規模・全産業で大幅な不足超過状態で、前回調査
からも不足感が強まった。特に非製造業は人出不足が深刻で、不足超過幅が大きい。
    

 (中川泉)
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