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上値限定、金利一段高なら日経平均2万円割れも=今週の東京株式市場

[東京 8日 ロイター] - 今週の東京株式市場は上値の重い展開となりそうだ。米雇用統計発表後にドル高・円安が進んだことで週明けは買いが先行するとみられるが、欧米金利の上昇に対する警戒感が根強く、投資家は半身の構えを崩せないという。金利が一段高となれば短期筋のポジションアンワインドが強まるうえ、SQ(特別清算指数)前の裁定解消売りと合わせ、日経平均2万円割れの可能性も指摘されている。もっとも下値では公的主体による買いなどが期待され、「押さば買い」との声は多い。

日経平均の予想レンジは1万9800円─2万0700円。

独10年債利回りはユーロ圏の消費者物価指数(CPI)の上振れを手掛かりに一時1%に接近したほか、米10年債利回りも予想以上に強い米雇用統計を受けて2.4%台と約8カ月ぶりの高水準となった。再び上昇基調を強める欧米金利に対し市場関係者からは警戒する声が相次いでいる。

警戒されるのは短期筋が積み上げたポジションの逆回転だ。金利上昇は景気回復の裏返しであり、株式市場にとってプラスに評価できる面もあるが、「今年4月のように金利上昇とともに短期筋のポジションアンワインドが強まり、株売りに拍車がかかる公算が大きい」(いちよしアセットマネジメント執行役員の秋野充成氏)と懸念されている。

今年4月下旬から5月にかけて世界的な金利上昇と株安が進行し、日経平均は4月23日の高値2万0252円から5月7日の安値1万9257円まで1000円近く調整した。直近高値の2万0655円に当てはまれば、1万9660円程度まで下げる計算となる。

加えて、バリュエーションの割高さを指摘する声も出ている。SMBC日興証券・株式ストラテジストの圷正嗣氏は「足元の日米株価は2009年以降で最も高いPERの水準にある。これまでは低金利のおかげで高PERが許容されていたが、金利が上がればバリューの修正が起こりやすい」と話す。

調整ムードが広がれば、週末のメジャーSQを控え積み上がった裁定買い残の解消売りが出やすい。直近の裁定買い残は3兆8357億円と、13年12月以来、約1年半ぶりの高水準にある。「日経平均は一気に2万円を割り込んでもおかしくはない」(大手証券)との声が出ている。

半面「日経平均2万円割れでは押し目買い機運が高まる」(いちよしAMの秋野氏)という。5月中旬からの12連騰で押し目らしい押し目がなく、買い遅れた投資家が多いとされ、国内外の機関投資家からパッシブ系の買いが見込まれるほか、下がれば日銀や公的年金による買い支えも期待されている。

主なスケジュールでは、国内で8日の1─3月期GDP(実質総生産)2次速報と5月景気ウォッチャー調査、10日の4月機械受注、11日の4─6月期法人企業景気予測調査などが発表される。

海外では中国で8日の5月貿易収支、9日の5月消費者物価と5月生産者物価、11日に5月小売売上高、5月鉱工業生産などが予定されている。市場では「中国の物価が上振れれば、金融政策の緩和余地が乏しくなり、世界的な流動性相場に変調をもたらすかもしれない」(国内証券)と警戒する声が出ている。

ほか、米国では10日の5月財政収支、11日の5月小売売上高、12日の5月生産者物価、6月ミシガン大消費者信頼感指数などが発表される。

株式マーケットチーム

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