(内容を追加しました) [ウェリントン 16日 ロイター] - ニュージーランド統計局が発表した第2・ 四半期の消費者物価指数(CPI)は前年比の上昇率がニュージーランド準備銀行(中央 銀行、RBNZ)の予想を下回った。乳業大手フォンテラの定期入札で、乳製品価格が下 落したこともあり、RBNZが金融引き締めのサイクルをいったん停止する可能性も取り 沙汰され始めた。 エコノミストは、来週の金融政策レビューでRBNZが利上げを踏みとどまるほどの 内容ではないと指摘するが、7月が年内最後の引き締めになるとの観測も一部で浮上して いる。 ドイツ銀行のニュージーランド担当首席エコノミスト、ダレン・ギブス氏は「恐らく 、RBNZを悩ませる主な要因はCPIではなく、乳製品価格の下落」と指摘。「乳製品 の価格や通貨が今の水準にあり、インフレ加速が中銀予想よりも緩やかなペースであるこ とを考慮すると、来週に利上げはするものの、いったん(引き締めを)停止するメッセー ジを送るはずだ」と述べた。 ロイターの調査では16人のエコノミストのうち、13人が今月の利上げを予想。ま た、11人が年内にもう1度引き締めが実施されると予想する。 市場は、80%の確率でRBNZが25ベーシスポイント(bp)の利上げを実施す ると織り込んでおり、15日時点の91%から低下した。また現時点では来年に74bp の引き締めが実施されるとの予想が出ている。これまでの予想は84bpで、引き締めペ ースが鈍化するとみられていることが示された。 第2・ 四半期のCPIは前年比1.6%上昇と、伸びは第1・四半期の1.5%か らやや加速した。前期比は0.3%の上昇だった。住宅、家庭用品、食料の価格が上昇し た。 ロイターがまとめたエコノミスト予想は前年比1.8%上昇、前期比0.4%上昇だ った。中銀は前年比1.7%と予想していた。 電気料金が上昇、季節的に野菜も値上がりした。 為替水準を反映する貿易財インフレは前年比0.1%上昇、2012年第1・四半期 以来のプラスとなった。 国内のインフレ水準を反映する非貿易財インフレは前年比2.7%上昇、前四半期比 0.4%上昇。 (単位:%) CPI(オールグループ) 14年Q2 14年Q1 13年Q2 前期比 +0.3 +0.3 +0.2 前年比 +1.6 +1.5 +0.7