(見出しに文言を加えて再送します。)
[東京 2日 ロイター] -
<JPモルガン・チェース銀行 チーフFX・EMストラテジスト 棚瀬順哉氏>
過去のパターンでは、年度末を控えた2、3月はドル/円が下落するケースが多い。 原因の1つは、海外留保利益の本国送金増加を受けた本邦勢による円買い圧力がある。
今年については、こうした季節的な円買い圧力を相殺する要因──全体的なドル高基調の加速、本邦投資家による外国株買いに伴う円売りの活発化──などが顕著になれば、通常のパターンとは異なり、ドル/円が当面堅調に推移する可能性が高まるだろう。
米ドルの名目実効レートは昨年7月以降、8カ月連続の上昇となっている。目先の焦点は、ドルの実効レートが2月11日に付けた直近高値を超えて上昇が加速するか否かだ。
ドル高トレンドに関連して、今週は週末に発表される2月の米雇用統計をはじめ、主要な米経済指標の発表が数多く予定されており、ドルの短期的な方向性を決定づけることになろう。
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