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UPDATE2: NTTドコモ<9437.T>の11月携帯契約数が5年3カ月ぶりに純減、4万0800件減は過去最大

*前年同月実績や背景などを追加します。

 [東京 7日 ロイター] NTTドコモ9437.Tが7日発表した11月の携帯電話の契約数によると、新規契約から解約を差し引いた件数が4万0800件の純減(前年同月は11万1600件の純増)となった。ドコモが純減に転じたのは5年3カ月ぶりで、減少幅は2007年8月の2万2900件を上回って過去最大。米アップルAAPL.O製のスマートフォン(多機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)5」を販売するソフトバンク9984.TとKDDI9433.Tに顧客が流出した。

 これまで動画配信や通信販売などサービス事業の強化、10月以降に約500億円の販促費を追加計上し、キャンペーンなどで顧客のつなぎ止めを図ってきた。10月は辛うじて7200件の純増を維持していたが、11月はアイフォーン人気に太刀打ちできなかった。

 ドコモは11月16日のソニーモバイルコミュニケーションズ製の「エクスぺリアAX」などを皮切りに冬モデルの投入を順次開始。品ぞろえの拡充に加え、高速通信「LTE」の新規契約者に基本使用料を1年間無料にするといった料金キャンペーンなどにより、年末に向けて巻き返しを狙う。

 ドコモの純減は、携帯大手3社の総契約数を取りまとめている電気通信事業者協会(TCA)が調査を開始した1996年1月以降3度目。ただ総契約数は6075万3000件で、前年同月(5919万4500件)との比較では155万8500件増えている。

 <ソフトバンク純増、KDDIがMNPで首位堅守>

 一方、ソフトバンクは30万1900件の純増(前年同月は31万2000件の純増)となり、11カ月連続で首位を維持。KDDI9433.Tも22万8800件の純増(同14万8100件)だった。両社とも9月21日に発売したアイフォーン5人気が持続しているほか、KDDIは米グーグルGOOG.Oの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマホ端末なども好調だったという。

 通信会社を変更しても同じ電話番号が使える「番号継続制度(MNP)」では、KDDIが16万5100件の転入超過だった。前年同月の4万0200件の転入超過と比べて4倍以上となり、14カ月連続で首位を守った。ソフトバンクも4万7900件(前年同月は3万9500件)の転入超過だった。一方、ドコモは21万2100件の転出超過(同7万9800件)で、09年2月から他社への流出が続いている。

 ドコモはアップルと戦略が異なるとしてアイフォーンの導入にはこれまで慎重な姿勢を取り続けてきた。アップルも通信会社に一定量の販売義務を課しているとされ、取り扱う場合は難しい条件をクリアする必要がある。ただドコモの加藤薫社長は10月の冬モデル発表会で、「絶対にアイフォーンを扱わないということではない」と述べ、互いに折り合える部分がないか「模索中だ」とも語っており、今後のドコモの戦略が注目される。

 (ロイターニュース 白木真紀)

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