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長期金利0.5%台後半中心か、超長期ゾーン主導でブルフラット化続く=来週の円債市場

 [東京 22日 ロイター] 来週の円債市場では、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りは0.5%台後半を中心とした取引となる見込み。黒田東彦総裁率いる日銀の新体制に大胆な金融緩和への期待が強まる中、超長期ゾーン主導でのイールドカーブのブルフラット化は続くと見られている。超長期ゾーンに対する年金勢のアセットアロケーションの変化に対応するためのリバランスに絡む需要は強くなりそうだ。

 国債先物6月限の予想レンジは145.55円─145.95円。

 10年物最長期国債利回りの予想レンジは0.590%─0.540%。

 日銀の新体制に対する大胆な金融緩和への期待は強く、市場では、国債の買い入れ拡大、リスク性資産の買い入れ増を組み合わせて、マーケットにインフレ期待を醸成させる方向での政策が取られると見られている。黒田日銀総裁は21日の就任会見で、2%の物価目標を2年程度で達成するため「何でもやる」と述べ、大胆な金融緩和への決意を改めて示した。日銀の資産規模拡大による量的緩和を大量の国債や各種金融資産の買い入れで進める。無期限緩和の前倒しや満期までの期間の長い国債の買い入れなども検討する意欲を強調した。就任会見について、JPモルガン証券・チーフ債券ストラテジストの山脇貴史氏は、所信聴取におおむね沿った内容と指摘したうえで、「黒田総裁は、現実的に可能な範囲での緩和を行いながら期待への働きかけを重視し、岩田副総裁はマネタリーベース重視、中曽副総裁は現状政策を工夫と、それぞれのカラーが出ていた」と分析する。

 黒田日銀総裁は会見で、より長期の金融資産購入でイールドカーブを押し下げていくことも必要と述べたことが、超長期ゾーンの買いを呼び込み、ブルフラット化を強める要因となった面がある。また、需給面でも超長期ゾーンの強さを支えるとの見方がある。年金勢のアセットアロケーションの変化に対応するためのリバランスに絡む需要が強くなる見込みにあるほか、年度末を意識した保険会社の平準買いを含めたニーズも期待できそうだ。10年ゾーンや先物主導で動いていた相場とは異なり、「イールドカーブの動く視点が変わり、超長期ゾーン主導でカーブが変化することになりそうだ」(外資系証券)との見方が出ていた。

 もっとも、超長期ゾーンの相場展開に過熱感があるとの指摘も一部にある。市場で取りざたされている臨時会合の開催があればサプライズだが、「就任会見から受けた印象は開催されない感じを持った。大胆な金融緩和への期待は強いが、4月3日─4日の日銀金融政策決定会合での緩和策に関しては、ほぼイメージできており、過剰な日銀への期待感がはく落してもおかしくない局面」(外資系金融機関)。となれば、「超長期ゾーンには行き過ぎ修正の短期的な調整も入る可能性がある」(山脇氏)との指摘が見られた。超長期ゾーンはボラタイルな展開が想定されている。

 海外ではキプロス情勢が、相場のかく乱要因。キプロス支援の行方に対する不透明感からリスク回避姿勢が国内外で強まると、円債に対する質への逃避による買いが優勢になると見られている。市場では「トロイカによる支援か、ロシアか、キプロス国内で財源を見つけるか、選択肢は限られている。市場が警戒しているのは、他の重債務国に波及するリスクが残ることで、欧州経済に対するネガティブな作用が出てくることも想定できる」(国内金融機関)との声が聞かれた。また、米国について市場では「予算に関しては政治ゲームの様相で、マーケットへのインパクトは薄いだろう。4月発表の雇用統計待ちとなり、米10年債利回りは強い方向感が出ないのではないか」(同国内金融機関)との見方が出ていた。

 入札に関しては、28日に2年利付国債の入札が実施される。今回4月債は3月債から予算絡みで2000億円増額される。市場では「付利引き下げ・撤廃への思惑は後退しているが、追加緩和強化策に対する期待から、需給は引き締まりやすく、順調に消化されるだろう」(前出の外資系証券)との声が聞かれた。

  (ロイターニュース 金利マーケットチーム)

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