[サンパウロ 7日 ロイター] ブラジル自動車工業会(Anfavea)によると、2012年の自動車生産台数は1.9%減少し、334万台となった。
年間ベースで自動車生産が減少したのは10年ぶりで、Anfaveaが12月初めに示した予想の1.5%減を上回る落ち込みとなった。一時的な減税措置の打ち切りが自動車生産を圧迫した。
12月の生産台数は前月比14%減少した。
一方、2012年の自動車販売台数は前年比4.6%増の380万台となり、6年連続で過去最高を更新した。
12月の販売台数は減税措置が年末で期限切れを迎えたことから、駆け込み需要で前月比15.3%増加した。
ブラジルでは鉱工業生産の5分の1を占める自動車産業を刺激するため、ルセフ政権が昨年5月に自動車業界向けに「緊急」税制優遇策を発動。消費者への販売価格が7%前後引き下げられた。
その結果、自動車販売台数は増加したが、自動車メーカーは減税措置が打ち切られた後への警戒感から生産を控えた。
ブラジルの自動車市場ではイタリアのフィアットFIA.MI、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)VOWG_p.DE、米国のゼネラル・モーターズ(GM)GM.Nとフォード・モーターF.N4社合わせて70%のシェアを握っているが、各社のパフォーマンスはまちまち。
2012年は1位のフィアットと2位のVWが販売台数をそれぞれ11%、10%拡大して市場シェアを拡大した一方、3位と4位のGMとフォードの販売台数はそれぞれ2%増、3%増にとどまり、シェアを落とした。
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