[北京 21日 ロイター] 中国共産党は21日、メディアの統制や党思想の宣伝を担う党宣伝部長に、胡錦濤国家主席に近いとされる劉奇葆・四川省党委員会書記を充てる人事を発令した。
前任者の劉雲山氏は先週、党最高指導部の政治局常務委員に昇格した。
劉奇葆氏はメディアに通じる一方、安定や一党独裁体制を重視する中国の指導部が国内メディアを厳しく統制し続け、ますます野放図になるインターネットへの締め付けも実施すると見込まれる中、メディア統制を緩める可能性はなさそうだ。
ロイターは10月、劉雲山氏の後任に劉奇葆氏が就く見通しだと報じていた。両氏は同姓だが、縁戚関係はない。
公式略歴によると、劉奇葆氏は貧しい家庭に生まれ、胡錦濤氏の権力基盤である党の青年組織「共産主義青年団」を通じて出世を重ねた。