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東アジア共同体構想を推進、アジア外交重視を宣言=鳩山首相

 [シンガポール 15日 ロイター]  鳩山由紀夫首相は15日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議後にシンガポールで講演し、「東アジア共同体構想」の実現に向けて抱負を語った。

 鳩山首相は、日本の新政府がアジア外交重視を宣言し、その柱になるのが東アジア共同体構想であると述べた。世界で多極化が進む現在、経済力に着目すれば、2008年時点で東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス6は世界の国内総生産(GDP)の約23%、APECでは52%以上を占め、これらの数字は今後もさらに増加する傾向にあると指摘。アジアの重要性を強調した。

 鳩山首相は、アジア地域では日本が多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えた後、60年以上がたった今もなお、真の和解が達成されたとは必ずしも考えられていないと指摘し、自らの思想である「友愛」をあらためて紹介。政治家になって以来、日本と他のアジア諸国、より広くはアジア・太平洋諸国相互の間に友愛の絆を作りあげることはできないものかと考えてきたと語った。その上で、2度の大戦を経て現在の欧州連合(EU)へと連なった欧州が、東アジア共同体構想の原型になっていると説明した。

 同時に、アジアにおける米国のプレゼンスは、日本を含めたアジアの平和と繁栄に重要な役割を果たし、今後も果たしていくとの見通しを示した。日本が、日米同盟を引き続き日本外交の基軸と位置付ける最大の理由の1つはそこにあるとあらためて強調した。

 鳩山首相は、東アジア共同体構想が「開かれた地域協力」の原則に基づき、関係国が貿易、投資、金融、教育などさまざまな分野で協力を具体的に進めることを何よりも重視しているとした。経済関係の進展は、原則的には協力を惹起すると指摘。経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)は、経済連携を共通のルールに則って促進する有力な手段だと述べた。日本は今後、韓国、インド、豪州との間でEPA交渉を加速するほか、それ以外の国とのEPA交渉の可能性を追求していく方針であり、ASEANプラス6による東アジア包括的経済連携協定(CEPEA)やAPECのアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)議論に積極的に参加すると語った。

 また、気候変動問題に対応するための温室効果ガス削減に向けて、国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)は成功させなければならないとの意思を表明した。

 日本は来年、APECの議長国を務める。

 *ASEANプラス6は東南アジア諸国連合と日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージランドで構成される。

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