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再送:〔改正貸金業法の波紋〕パチンコなどレジャーや消費に打撃との懸念が浮上、GDP押し下げも

*この記事は17日午後7時半に送信しました。

 [東京 17日 ロイター] 消費者金融での借り入れが制約されると、パチンコに行く人が減り、レジャーに出かけず、国内総生産(GDP)を押し下げる──。18日の改正貸金業法の完全施行を前に、国内景気が打撃を受けるのではないかとの懸念が関連業界を中心に広がっている。消費者ローンの信用供与額が20%減少するとGDPを0.158%押し下げるとの試算もあり、内外の市場関係者の注目度合いも上がってきた。

 <パチンコホール苦戦で、機器メーカーにも波及>

 ある大手パチンコホール運営会社は今年1月、改正貸金業法が与える影響を社内で試算した。その結果は、6月の完全施行後、売上高を10%前後押し下げるという内容だった。すでにその兆候は出始めているという。6月初旬の実績は、パチンコ台1台当たりの稼働率は3―4%ポイント下落。「100%が貸金業法の影響とは言えないが、顧客には消費者金融の利用者が多く、何らかの影響が出ていると思っている」と、この運営会社の幹部は打ち明ける。「本格的に影響が出るのは6月以降ではないか」と、さらに悪影響が強まりそうだと警戒している。金融庁が委託した調査結果によると、消費者金融の利用者の借入目的には、遊興費やレジャー資金のほかギャンブル費の割合も多い。ホール運営会社の幹部が懸念していることは、現実味を帯びてきた。

 ある大手銀行幹部は「貸金業法の影響は、パチンコホールからパチンコ機器メーカーにも波及する可能性がある」と指摘する。実際、ホール運営会社にパチンコ機器を供給するメーカーの受け止めも厳しくなっている。上場遊技機メーカーは、セガサミーホールディングス6460.T、SANKYO6417.T、平和6412.Tなどがあるが「昨年夏ごろからホール経営が厳しくなっており、機器の販売にも影響が出ている」と大手機器メーカー関係者は話す。昨年末から機器メーカーの販売台数も2割減で推移しているという。雇用環境悪化も影を落とすが、すでに消費者金融会社が貸金業法の段階的施行に合わせて、利用者を絞り込む融資の選別に入っているためだ。

 パチンコホールは対応策として「格安パチンコ」戦略を取り始めた。業界では「低貸玉営業」という。通常は1玉4円で貸し出すのが相場だが、低貸玉は1玉1円。顧客は同じ金額で4倍の玉を借りれることになる。低貸玉営業は08年ごろから普及が始まり、いちよし経済研究所の試算によるとパチンコ機の設置台数に占める割合は足元で20%程度に高まっている。業界関係者によると、顧客数は増えるものの、パチンコ店の売上高は3分の1に減り、利益は半減。「当然、ホール会社が新しい台を購入するペースは落ちる」(大手機器メーカー)というわけだ。

 <個人消費に影響、GDP押し下げ効果も>

 ある大手銀行の調査部の担当者は「ギャンブルだけでなく、旅行やレジャーなど個人消費にも影響を与える可能性がある」と話す。プロミス8574.Tの久保健社長は、利用者の動向から私立高校への進学など教育費にも影響が出るのではないかと懸念する。

 早稲田大学消費者金融サービス研究所の坂野友昭所長は、独自のモデルで消費者ローンの減少がマクロ経済に与える影響について分析。08年には前年に比べて消費者ローン信用供与額が約20%減少したため、GDP成長率を0.158%押し下げたと推計した。10年には信用供与額が減少がどの程度になるか不明だが、20%の減少で0.158%、30%減少では0.237%、成長率を押し下げると分析している。

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