[ブリュッセル 30日 ロイター] 欧州連合(EU)統計局が30日発表した9月のユーロ圏のEU基準消費者物価指数(CPI)速報値は前年比3.0%上昇した。
8月の同2.5%上昇から加速し、エコノミスト予想の同2.5%上昇を上回った。
ドイツ連邦統計庁が28日発表した9月のCPI上昇率が予想外に高かったことと合わせ、来週の欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げの可能性は縮小した。
2年間続いたユーロ圏製造業の好調な成長に陰りが生じたことを背景に、ECBは前回9月8日の理事会で利上げの打ち止めを示唆していた。
トリシェECB総裁はその際、ユーロ圏経済の「下方リスクが強まっている」と指摘し、インフレ率は2012年には2%を下回るとの見通しを示した。
しかし、ドイツの9月のCPIは前年比2.6%上昇し、8月の2.4%上昇から予想外に加速、3年ぶりの高水準となった。前月比では0.1%の上昇で、エコノミスト予想は前年比が2.4%上昇、前月比が0.1%低下だった。