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〔情報BOX〕タイの洪水による被害企業一覧(12日午後7時半現在)

 [東京 12日 ロイター] タイの記録的な洪水で日系企業の現地生産への影響が広がりつつある。日系企業が多数進出するアユタヤ県では、工業団地が冠水するなど被害が大きく、ホンダ7267.Tなど多くの工場が操業停止に追い込まれている。

 タイに拠点を持つ日系各社の生産・営業状況や再開の見通しなどをまとめた。

 ◎12日午後7時半現在

 ・トヨタ自動車7203.T:部品調達が滞り10月10日からタイの3つの車両工場が生産を停止している。15日までの稼働休止を決定している。休日明けとなる17日以降の生産については状況をみて判断する予定。同社のタイにおける生産台数実績は2010年に63万1000台で、全世界の8.3%を占めている。

 ・ホンダ7267.T:アユタヤ県のロジャナ工業団地内にある四輪車工場で取引先からの部品供給が停止し、10月4日から8日まで生産を休止した。これにより4500台の生産に影響が出た。以降、14日までの生産休止を決めているが、工場内に立ち入ることができないため、再開時期は未定。タイ拠点はインドネシアやフィリピンへの部品供給拠点としても活用しており、生産停止が長期化すればASEAN(東南アジア諸国連合)各国での生産に影響が出る可能性もある。

 ・マツダ7261.T:バンコク南東のラヨーン県に米フォード・モーターF.Nと折半出資で設立した四輪車工場があり、サプライヤーからの部品供給に影響が出ているため、10月11、12日の操業停止を決めた。工場自体に被害はない。マツダ2(日本名デミオ)、マツダ3(同アクセラ)などを生産しており、2010年の実績は8万7000台。13日以降の生産については検討中。

 ・ニコン7731.T:ロジャナ工業団地にある連結子会社ニコンタイランドが浸水被害を受け、デジタル一眼レフカメラと交換レンズを生産する工場が10月6日から操業停止。建物1階部分は浸水を確認しているが、退避命令が出ているため、被害の詳細は不明。復旧の時期は未定。

 同工場はニコンのデジタル一眼レフカメラの約9割、レンズの約6割を生産している。同敷地内に在庫専用の倉庫はなく、在庫としては流通在庫が中心となる。その量については公表していない。

 ・パナソニック6752.T:パナソニック電工が持つタイ2工場が12日も操業を停止している。照明器具や配電部品、電子機器向け積層基板などを手掛けるパナソニック電工アユタヤと、小物家電や制御機器用部品などを手掛けるパナソニック電工タイの2拠点。

 パナソニック電工アユタヤは9日に操業を停止。工場内の発電所が水没したため、復旧には相当の時間がかかる見通し。パナソニック電工タイは11日から操業停止。2拠点とも一部品目は中国での代替生産が可能で、今後の製品・部品の供給体制について検討を進めている。

 ・日本電産6594.OS:ハードディスクドライブ(HDD)用モーター、部品の生産を手掛けるタイの2工場の操業を10日に停止。12日現在も稼働を停止している。同モーター、部品は中国、フィリピン内の工場でも生産しており、洪水により再稼働ができない状況が長引けば、代替生産なども検討する考え。

 ・東芝6502.T:パトゥムタニ県のバンカディ工業団地にある東芝セミコンダクタ・タイ社の家電製品向け半導体やパワーデバイスなどを生産する工場が10月11日午後から操業停止している。物理的な被害は出ていないが、同団地からの操業停止要請を受け、同16日までの停止を決定した。

 一方、同県ナワナコン工業団地にある東芝ストレージデバイス・タイ社のハードディスク工場は10月11日午前から操業を停止。12日までの停止は決めているが、13日以降については未定。

 ・味の素2802.T:カルピスとの合弁の飲料会社が浸水のため10月3日から操業停止中。ここではタイ国内向けの飲料を生産。冷凍食品工場は、工業団地が閉鎖のため、10月7日から操業を停止。

 ・セブン&アイ・ホールディングス3382.T:米セブン―イレブン・インクがライセンス供与する形でタイ国内にセブン―イレブンを6086店舗(6月末)出店。被害状況は、現在、セブン―イレブン・インクを通じて確認中。

 ・ファミリーマート8028.T:アユタヤ周辺の約20店舗を一時閉鎖中。タイには9月末時点で659店舗を出店。

 ・ソニー6758.T:アユタヤのハイテク工業団地にあるデジタルカメラ工場の操業を11日午後から停止中。14日までの停止を決めており、操業再開は週明け17日に判断する。同工場は、ミラーレスカメラ「NEX」を含むデジタル一眼カメラ「αシリーズ」のボディを製造するソニーで唯一の工場。同工場では、コンパクトカメラ「サイバーショット」も一部生産しているが、サイバーショットは他に中国・無錫と日本の幸田テック(愛知県)でも製造している。

 ・キヤノン7751.T:ハイテク工業団地とロジャナ工業団地にあるインクジェットプリンター工場の操業を6日から停止中。

 ・クボタ6326.T:トラクターなどを製造するアマタナコン事業所(チョンブリ県)の操業を17日以降、停止する。現時点で浸水被害はなく稼働中だが、洪水で操業を停止した一部サプライヤーからの部品調達が困難になったため。同事業所のトラクターの年産能力は2万─2万5000台。業績への影響は不透明という。

 ・加賀電子8154.T:ロジャナ工業団地にあるアユタヤ工場が10月6日から操業を停止。復旧時期は未定。

 ・パイオニア6773.T:ロジャナ工業団地内の2工場で10月8日から操業を停止している。それぞれカーオーディオ、カーステレオなどを手がけており、建物の1階部分が浸水被害にあっている。操業再開の時期は未定だが、暫定的に同23日まで臨時休業することを決めた。

 ・ミネベア6479.T:ロジャナ工業団地のダイキャスト部品工場が浸水し、7日から操業停止中。工業団地閉鎖のため詳細は未確認で、復旧の時期は未定。外部からの購入量拡大に向け手配をしている。

 アユタヤ県でボールベアリングを生産するアユタヤ工場は人的・物的被害はないが、周辺地域の洪水により7日から操業を停止している。ミネベアは世界で月産2億─2億1000万個のボールベアリングを生産しているが、同工場が生産量で最大。具体的な生産量は公表していないが全体の5割未満という。復旧の時期は未定。

 このほか、タイには3つの工場があるが、被害はなく、操業を続けている。ただ各工場とも10─30%の従業員が出勤できない状況という。

 ・HOYA7741.T:ハイテク工業団地にあるHOYAレンズタイランドのアユタヤ工場は、浸水被害は受けていないが、近隣の堤防に決壊の恐れが出たため、安全を考慮し、12日から操業を一時停止した。メガネレンズの特注製品を製造している工場で、生産量は公表していないが、影響は軽微となる見込みという。メガネレンズの一般製品を量産するパトゥムタニ工場や、HDD用ガラスディスクや光学レンズの工場は洪水の影響は出ていない。

 ・住友金属工業5405.T:タイに4社の連結子会社があるが、ロジャナ工業団地で電磁鋼板の加工販売を行うタイスミロックスが浸水による退避令で、10日から操業を一時停止している。同社は電子部品用の電磁鋼板を加工販売しており、加工能力は年間7万2000トン。再開の見通しは不明。建屋・設備・製品の被害については調査中。業績への影響も調査中だが、影響は軽微となる見込みという。

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