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G8首脳、原子力の安全性基準の厳格化を望んでいる=仏大統領

 [ドービル(フランス) 26日 ロイター] フランスのサルコジ大統領は、26日に開幕した主要国首脳会議(ドービル・サミット)で、記者団に対し、日本の福島第1原子力発電所での災害を受けて主要8カ国(G8)首脳は、原子力の安全性に関する国際基準の厳格化を求めていると述べた。

 大統領は「原子力エネルギーの民生利用を行うすべての国に適用し、安全性を最高レベルに引き上げることのできる、原子力の安全性に関する非常に高い規制基準をわれわれ一同は求めている」と語った。

 また、原子力に代わるエネルギーはないと指摘。コストではなく安全性がプロジェクトを推進しなければならないとの見解を示した。

 サルコジ大統領は、規制の改善方法には言及しなかったが、欧州委員会のバローゾ委員長を含む他の一部首脳は、国際原子力機関(IAEA)の原子力安全条約の見直しを呼びかけている。

 菅直人首相の側近の1人である福山哲郎官房副長官は、日本もIAEAの基準の見直しと国家安全監督機関の間の協力強化を支持すると述べた。

 同官房副長官はまた、日本とIAEAは、原発事故の教訓を共有するため、来年に原子力の安全性に関する国際会議を主催することを望んでいると表明した。

 東日本大震災後に国内の原発寿命を延長する決定を凍結したドイツのメルケル首相は、G8首脳が最終声明で使うことになるであろう原子力の安全性に関する文言について、適度に満足していると語った。

 国内に重要な原子力発電セクターを有しているロシアは、IAEAの安全基準の順守義務付けや、地震が起きやすい地域での原子炉建設に関する規制を望んでいる。

 ロシア国営原子力企業ロスアトムの副責任者、ニコライ・スパスキー氏は、記者団に対し、原子力を利用する国はIAEAの原子力安全性基準を満たすことを国際法で義務付けられるべきだと語った。

 ただIAEAの外交筋によると、関係国の間では、国際安全規則の導入や、IAEAのような1機関がそうした規則を施行する権限を持つべきかどうかについて意見が分かれているという。

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