May 7, 2012 / 7:37 PM / 8 years ago

独首相、緊縮財政主軸の政策に変更ないと表明

[ベルリン 7日 ロイター] 週末の欧州選挙で、フランスの次期大統領に社会党のオランド氏が選出され、ギリシャでは緊縮財政策を進めてきた連立与党が敗北したことで、ドイツが推進してきた緊縮財政措置に対する風当たりが強まるなか、メルケル独首相は7日、欧州債務危機への対処に何ら変更はないとの姿勢を示した。

5月7日、メルケル独首相(写真)は、仏・ギリシャでの選挙後も、欧州債務危機への対処に何ら変更はないとの姿勢を示した。写真は12日、ベルリンで撮影(2012年 ロイター/Thomas Peter)

ベルリンで記者会見したメルケル首相は、欧州は政策転換の瀬戸際にあるとの考えを否定。財政規律強化を定めた欧州連合(EU)の新財政協定をめぐり再交渉の余地はないとの考えを示し、「堅実な財政と成長を通じてのみ進歩を達成できる」とし、緊縮財政と成長支援は「表裏一体」との考えを示した。

オランド氏は選挙期間中、予算削減と労働法改正に焦点を置くドイツの政策を繰り返し批判。同氏が勝利したこと、さらにギリシャの総選挙で連立与党が過半数議席を獲得できなかったことで、欧州の政策の軸足が財政緊縮化から成長支援にシフトするとの見方が出ていた。

ただドイツでは、仏大統領選挙の結果が明らかになってまもなく、大きく譲歩を迫られるのはオランド氏になるとの発言が当局者から相次いだ。

独連邦議会のカウダー・キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)会派院内総務は、「ドイツ政府の立場は明確だ。緊縮財政に向けた道を進み続ける」との立場を示し、「ドイツは、フランスにおける社会党の勝利のつけを払わされる可能性がある。これは容認できない」と述べている。

こうしたなか、メルケル首相は6日夜、オランド氏に電話で祝意を伝え、早期の訪独を促した。両氏は面識はないが、関係筋によると約15分間の電話会談は友好的で、オランド氏はメルケル首相に対し連携を確約。就任翌日の16日にも最初の外遊先としてドイツを訪れる公算が大きい。メルケル首相は、オランド氏を「両腕を広げて」歓迎すると述べた。

ドイツはすでに「成長協定」について仏次期大統領と交渉する用意は示しており、よりバランスのとれた危機対策の実施を提唱してきたオランド氏にとっては、一種の勝利となる。ただ、緊縮財政政策の下で苦しむスペインやギリシャなどを大きく支援する政策が導入される公算は小さい。

20世紀の2度にわたる世界大戦を経て、欧州の仕組みは独仏両国を中心にして築き上げられてきたが、ここにきてオランド仏次期大統領は、欧州第3位の経済規模を持つイタリアに参画を呼びかける可能性もある。イタリアのモンティ首相も、オランド氏の成長支援に重点を置く政策に対する支持を示している。

オランド次期大統領がフランスの主要な同盟国であるドイツと対立するのか、それとも連携を深めるのか、月内に予定される組閣が注目されている。

LNGキャピタルの最高投資責任者(CIO)のLouis Gargour氏は、「オランド氏がメルケル首相との対決をもって任期を開始するのかどうか、興味を持っている」とし、「ケインズ経済学、および成長に主眼を置く政策と、有権者が辟易している長期にわたる緊縮財政措置との間の対立がみられる」と述べた。

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