[メキシコ市 16日 ロイター] - メキシコ議会は16日、中央銀行の改革を巡る法案の審議を延期することで合意した。これを受けて、通貨ペソは上昇した。
同法案はこの日、下院での審議が予定されていたが、メキシコの金融システムへの信頼を大きく損ねるとし、メキシコ中銀や米国、ムーディーズ・インベスターズ・サービスなどに加え、政府内からも批判が出ていた。
エレラ財務相はツイッターへの投稿で、議会の審議延期を確認したとした上で、テクニカル面など含めてより踏み込んだ議論をする余地が出来たという点で、適切な判断だと評価した。
審議延期の決定を受けて、通貨ペソは1.5%超上昇した。
提案されている改革案は、商業銀行が送還できない外貨を中銀が買い取るもので、移民の本国送金を助けると法案の支持者は指摘する。
ただ、この法案が先週上院で可決されたことを受け、中銀や業界団体、エコノミストなどからは、麻薬組織の収入を中銀が吸い上げることになりかねないとして批判が出ていた。
議会上下両院のトップは共同会見で、法案は今後、両院、中央銀行、財務省、規制当局で構成されるパネルで検討され、1月中の合意形成と採決を目指すと説明した。
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