[19日 ロイター] - 米マイクロソフトMSFT.Oの第4・四半期(4─6月)決算は、クラウドコンピューティングサービス「アジュール」やクラウド型業務ソフト「オフィス365」に対する企業の需要が拡大し、売上高と利益が市場予想を上回った。
決算を受け、マイクロソフトの株価は引け後の時間外取引で約0.9%上昇した。
売上高は前年同期比17.5%増の300億9000万ドルと、アナリスト予想の292億1000万ドルを上回った。
純利益は88億7000万ドル(1株当たり1.14ドル)で、前年同期の80億7000万ドル(同1.03ドル)から増加。特別項目を除く1株利益は1.13ドルで、予想の1.08ドルを超えた。
アジュールの売上高は89%増。クラウドコンピューティング事業はマイクロソフトの最近の成長を後押ししている。調査会社カナリスの4月時点の推計によると、アジュールは世界のクラウドインフラ市場で16%のシェアを握り、クラウドサービス提供では米アマゾンAMZN.Oの「アマゾンウェブサービス(AWS)」に次いで第2位の地位を確保している。
インベスタープレース・ドット・コムのアナリスト、トム・タウリ氏は「この先何年も主流であり続けると予想されるクラウド事業に加え、経営執行能力を踏まえると、マイクロソフトは営業と革新に精通した企業だ」と評価した。
オフィス365を含むプロダクティビティー・アンド・ビジネス・プロセス事業の売上高は13.1%増の96億7000万ドル。アナリスト予想は96億5000万ドルだった。
ビジネス向け交流サイト「リンクトイン」の売上高は37%増。オンライン業務管理ソフト「ダイナミクス365」の売上高は61%増加した。
IT(情報技術)コンサルティング会社ハイパーストップの創業者、ジョニー・ウォン氏は、リンクトインとダイナミクス365の両サービスについて、マイクロソフトは顧客管理ソフト大手セールスフォース・ドット・コムCRM.Nに対する有力な競合になるつつあると指摘した。
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