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訂正三菱商、ロシア関連で130億円損失計上 今期は200億円下押し

 5月10日、三菱商事は、2023年3月期(国際会計基準)の連結純利益が前期比9.3%減の8500億円になる見通しと発表した。 写真は同社のロゴ。2016年4月、都内で撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

(130億円の損失計上が「サハリン2」によるものではなく、ロシア関連全体であることを明確になるよう見出し、第1段落、第3段落を訂正しました。)

[東京 10日 ロイター] - 三菱商事>は10日、極東ロシアの液化天然ガス(LNG)事業「サハリン2」の投資価値を500億円減額し、ロシア関連全体で(訂正)2022年3月期に約130億円の損失を計上した。23年3月期はロシア関連が利益を約200億円下押しするとみている。

会見した中西勝也社長はサハリン2について、「安定供給の重要性に加え、それが棄損(きそん)した場合の日本経済、社会への影響を総合的に勘案して、適切に対応していきたい」とした上で、「日本のエネルギー安全保障問題でもあり、引き続きパートナーや政府の関係者とも連携していく」と語った。

同社はサハリン2に10%出資しており、この日発表した22年3月期決算(国際会計基準)で連結純利益にロシア関連の(訂正)損失約130億円を計上した。サハリン2(訂正)の投資価値は10─12月期比で500億円減額した。ロシア事業の関連資産は3月期末時点で2288億円となった。

それでも22年3月期は資源価格の上昇を追い風に、連結純利益が前年同期比5.4倍の9375億円と最高益を更新した。新型コロナウイルス禍からの経済の回復局面で、自動車関連事業や、サケ・マス養殖事業なども寄与した。

23年3月期の連結純利益は、前期比9.3%減の8500億円を見込む。LNG関連を増益要因とみる一方、好業績をけん引してきた豪州の原料炭事業などで市況反落の影響を受けると想定した。ロシア・ウクライナ関連も利益を200億円下押しするとみている。

この日は25年3月期までの中期経営戦略も発表した。最終年度の純利益は8000億円を計画。原料炭などの価格が下落する前提で、今期利益予想の8500億円からは減益を見込む。期間中に3兆円規模を投資する。特に再生可能エネルギーなどの脱炭素関連事業に1.2兆円を投じ成長を加速させる考えだ。

(浦中美穂 編集:久保信博)

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