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相次ぐ障害でみずほ行政処分、社長「経営の問題」 システム欠陥は否定

[東京 26日 ロイター] - 相次ぐシステム障害で金融庁から業務改善命令を受け、経営陣の責任を追及されたみずほフィナンシャルグループ(FG)は26日、坂井辰史社長らの辞任を含むグループ3首脳の刷新を発表した。財務省から資金洗浄関連の手続きに不備があったとして是正措置命令も受けたが、坂井社長は一連のトラブルについて「すべて経営の問題」と説明し、システムそのものに欠陥はないと主張した。

相次ぐシステム障害で金融庁から業務改善命令を受け、経営陣の責任を追及されたみずほフィナンシャルグループ(FG)は26日、坂井辰史社長らの辞任を含むグループ3首脳の刷新を発表した。写真は記者会見に臨むみずほフFGの坂井辰史社長(左)とみずほ銀行の藤原弘治頭取。11月26日、東京で撮影(2021年 時事通信)

<背景に「言われたことしかしない姿勢」>

金融庁は「日本の決済システムに対する信頼性を損ねた」として、みずほ経営陣の責任に言及。直接の引き金となったのは、システム運用管理体制の不備、危機対応の検証不足などだが、その背景には現場軽視や「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない姿勢」といったガバナンス上の問題があると断じた。

その上で、みずほFGとみずほ銀行に対し、再発防止策と業務改善計画の策定と速やかな実行、さらに経営責任の明確化などについて来年1月17日までに報告すること、来年3月末から3カ月ごとに計画の実施状況を報告することを求めた。

みずほ銀のシステムは今年に入り計8度の障害が発生。外国為替取引の送金が遅延した9月30日の障害発生時に、外為法で定められたテロ資金対策などに関連する事前の確認作業を一部省略していたことも判明した。

金融庁は9月に検査中としては異例の業務改善命令を出し、システム更新計画の再検証と新たな管理態勢の確保などについて報告するよう求めていたが、今回は財務省も行政処分を下した。

財務省はみずほ銀に対し、外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づき、12月17日までに再発防止策の提出と、その実行を検証する監査態勢の整備をするよう命じた。銀行が是正措置を命じられるのは、1998年に外為法が改正されて以降初めて。処分理由として、危機対応時に関係部署間のコミュニケーションが不足していることなどを挙げた。

鈴木俊一財務相兼金融相は記者団に対し、「外為法に基づく義務の不履行は極めて遺憾。みずほの変革を注視し、しっかりフォローアップしていく」と述べた。

<FG社長の後任は未定>

午後9時から記者会見した坂井FG社長は、金融庁の指摘に対し「本質的にすべて経営の問題」だと応じ、「経営に極めて重大な影響を及ぼしたことに対する責任を明確」にすると、辞任の理由を説明した。

坂井FG社長とみずほ銀行の藤原弘治頭取が引責辞任する。坂井社長の後任は未定。佐藤康博会長も4月に会長職を退き、6月下旬に取締役を退任する。

みずほ銀は2002年と11年にも大規模なシステム障害を起こし、2度の障害を契機に新勘定系システム「MINORI」を構築した。坂井社長は、システムの移行完了後に3度目の大規模障害が起きたことは、「痛恨の極み」と述べた。ただ、システム自体に欠陥はなく刷新する必要はないとの考えを示した。

坂井社長の後任は未定。「取締役会で決定後速やかに開示する」予定で、みずほ銀の新頭取には加藤勝彦副頭取が就任する。システム部門トップの石井哲最高情報責任者(CIO)とコンプライアンス(法令順守)トップの高田政臣執行役も辞任する。IT・システムグループ共同グループ長らは報酬を減額する。

(新田裕貴、基太村真司 編集:青山敦子、久保信博)

*会見内容などを追加しました。

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