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緊急市場調査:中国減速が根幹、ドル中期的に100円も=みずほ銀 唐鎌氏
2016年2月12日 / 02:31 / 2年後

緊急市場調査:中国減速が根幹、ドル中期的に100円も=みずほ銀 唐鎌氏

[東京 12日 ロイター] - ドル/円JPY=が1年3カ月ぶりに一時110円台に下落した背景について、みずほ銀行のチーフマーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は、中国の景気減速懸念が根幹にあると指摘する。これが原油安や米景気減速懸念に波及しているとの見方だ。ドル/円は購買力平価などの観点から、中期的に100円を目指す可能性があると見込んでいる。

 2月12日、ドル/円<JPY=>が1年3カ月ぶりに一時110円台に下落した背景について、みずほ銀行のチーフマーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は、中国の景気減速懸念が根幹にあると指摘する。写真は都内で2009年11月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)

12日午前、ロイターのインタビューで答えた。

――市場に広がるリスク回避機運の背景には何があるのか。

「根幹は中国の景気減速懸念だとみている。米国の追加利上げ期待が後退しているのも、元をただせば中国の景気が減速し、これに付随して商品価格が急落していることなどに起因している。さらに足元では、欧州の金融システム不安が悪材料として加わっている。欧州中央銀行(ECB)が導入したマイナス金利の悪影響と原油安による低インフレが背景にあるが、これも根っ子にあるのは中国の景気減速である」

「中国の景気減速懸念の解消のめどは、早々には立たない。日本のバブル崩壊後の経験では、設備、雇用、債務は3大過剰と言われた。中国でも過剰設備や雇用問題の調整局面が訪れている。四半期単位でなく、年単位で捉える必要がある」

――3月末までのドル/円の下値めどはどのあたりか。

「100─105円への下落があってもおかしくないだろう。たしかに、2週間足らずで10円の下落はペースとしては急すぎるといえる。ただ、歴史的にドル/円の上値目途は企業物価ベースで見た購買力平価だった。これが今、100円である。また、経済協力開発機構(OECD)や世銀算出の購買力平価は105円だ」

「アベノミクスが盛り上がっている局面では『今後物価が上がり、購買力平価も、そのうち円安になるから問題ない。もはや経験則は通用しない』との見方が流布されてきたが、1月末、日銀は3度目の物価目標達成時期を先送りした。もうインフレが期待できないとなれば、『経験則が通用する世界』を想定すべきであり、購買力平価への回帰を想定したい」

――相場安定に効果が期待できる政策はあるか。

「震源地は日本ではないため、日本が政策発動しても根本解決につながらず、効果は限られる。リスク回避の根幹が中国なので、中国が政策を打つのが一番早い。ただ、中国の景気減速の発端は、リーマン・ショック後に打ち出された4兆元の景気対策から生じた過剰投資にある。さらに投資を促進したとしても実際の経済効果は期待しにくいが、目先の市場心理は改善するかもしれない。米国が追加利上げを諦め、再び緩和策に転じる場合、株価にはプラスだとしてもドル/円は下押しされる」

平田紀之

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