[ソウル 10日 ロイター] - 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、韓国のテクノロジー企業向け材料に対する日本の輸出規制強化は長期化する可能性があるとし、国内企業が日本のサプライヤーへの依存を減らせるよう支援する方針を表明した。
日本政府は今月1日、韓国向け半導体材料の輸出規制を強化すると発表した。[nL4N2421ES]
文大統領は、韓国複合企業上位30社の幹部との会議で「この問題の解決に向けたわれわれの外交努力にもかかわらず、この状況が長期化する可能性を排除することはできない」と述べた。
日本の輸出規制強化で、韓国の主要セクターである半導体部門が打撃を受けており、サムスン電子005930.KSやSKハイニックス000660.KS製のメモリーチップの世界的な供給に影響が出る恐れもある。
文大統領は「非常に遺憾な状況だ。あらゆる可能性に備えるしかない」と指摘。政府は企業の国内での部品や材料の調達を支援するため、支出を大幅に拡大すると付け加えた。
文大統領は、韓国が国際的な制裁に違反して北朝鮮にフッ化水素を横流ししているとの日本の政治家の発言が報じられたことについて、「根拠がない」と否定。
「日本が政治的な目的で韓国経済に打撃を与える措置を導入し、対北朝鮮制裁と結びつける発言をしていることは全く望ましくない」と述べた。
文大統領は「今回の措置は当然グローバル経済に悪影響を及ぼすため、国際協力を求めていく」とも発言した。
*内容を追加しました。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」