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JAL債務超過は最大8000億円、3000億円の増資要請へ

 [東京 23日 ロイター] 日本航空(JAL9205.T)の再建問題で、国土交通相直轄の専門家チーム「JAL再生タスクフォース」が同社を現時点で清算するといくら残るかを示す清算価値を試算したところ、最大で8000億円の債務超過になるとの結果をまとめていたことがわかった。

 10月23日、日本航空の債務超過が最大8000億円に上ることが分かった。写真は羽田空港。9月撮影(2009年 ロイター/Yuriko Nakao)

 この試算を基にタスクフォースは公的資金を含め総額3000億円の資本増強を官民に対して求める方針だ。ロイターの取材に対して関係者が明らかにした。

 タスクフォースの試算では、営業収支が赤字のJALは11月末にも資金ショートする公算が大きく、私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を活用した早期の再建計画を月内にまとめる必要があるとしている。

 現在、タスクフォースが政策投資銀行など主力行に対して要請している総額2500億円の債権放棄と債務の株式化、つなぎ融資1800億円について、銀行団からは「過剰支援ではないのか。支援の根拠が不透明」(主力行幹部)などの反発が強く出ている。

 タスクフォースとしては、策定中の再建計画を実現し、会社を存続させれば、債務超過額が2700億円程度に縮小でき、銀行団は債権の20-30%を回収できると想定。他方で、会社更生法など法的整理になれば2-3%しか債権は回収できないとして銀行団の理解を得る作業を続けている。

 銀行団の中には「計画の実現可能性や負担の公平性の観点から問題がある」(主力行幹部)との指摘が出ている一方、政府による公的資金注入の道が固まれば、金融支援には応じざるを得ないとの考えが広がり始めている。 

 公的支援のスキームとしては、改正産業活力再生法(産活法)または企業再生支援機構の活用が想定されているが、資金の出し手となる政投銀を監督する財務省側は、民間側の出資を資金拠出を前提としている。そのため再生計画が実行されるかどうかは、財務省と民間の協議次第となっている面がある。

 タスクフォースが策定した事業計画では、これまでに約290社(09年3月末時点)ある子会社・関連会社の半減といった施策が打ち出されている。人員削減規模については、一時9000人を予定していたが、関係会社の人員数に重複があったため8000人に修正した。

 再建計画を履行するため、半年間の暫定措置としてタスクフォースの高木新二郎リーダーと冨山和彦サブリーダーが、JALの最高経営責任者(CEO)もしくは最高事業再構築責任者(CRO)に就任し、最終的には外部からCEOを招へいする計画。

(ロイターニュース 竹本 能文記者)

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