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日経平均大幅続落:識者はこうみる

 [東京 29日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は大幅続落。一時、下げ幅は前日比200円を超え、今月9日以来、約3週間ぶりの1万円割れとなった。市場関係者のコメントは以下の通り。

 10月29日、東京株式市場で日経平均は大幅続落。写真は昨年10月、東京証券取引所で(2009年 ロイター/Issei Kato)

●鉱工業生産に反応薄、米株安と円高を嫌気

 <みずほ証券エクイティ調査部 シニアテクニカルアナリスト 三浦豊氏>

 9月鉱工業生産は予測を上振れるプラスとなったが、株式市場はほとんど反応せず。市場は28日の米株安と円高を嫌気して売り先行となっている。ファンダメンタルズ面では住宅や個人消費関連などで欧米経済指標の鈍化傾向が出てきており、鉱工業生産を含めた国内経済指標の改善も頭打ちとなる可能性を市場は意識している。

 日経平均は1万円を割り込んでいる。当面の下値メドとしてTOPIXの200日移動平均線(867ポイント)にN/T倍率(直近11.32倍)をかけた9814円程度が考えられる。先物主導での売り一巡後は下げ止まり、その後は為替やアジア株にらみの展開となるのではないか。

●リスクマネーの巻き戻し、ファンダメンタルズの見方変わらず

 <東洋証券 情報部長 大塚 竜太氏>

 世界的にリスクマネーの巻き戻しが起きているが、マーケットのファンダメンタルズに対する見方が大きく変わったわけではない。米住宅市場も基本的に底打ちの方向にあり、時折出る悪い指標が後付け的に売りの材料として使われている印象だ。日経平均の下値めども9800円程度で反転も近いとみている。

 反発のきっかけを予想するのは難しいが、29日に発表される第3・四半期の米GDP速報値が好感される可能性があるだろう。5四半期ぶりにプラス成長に転じ、リセッションに終止符を打つ見通しだ。過去の数字とはいえインパクトのあるマクロ指標であり、きっかけになりうる。

 今週から本格化している企業決算発表でも、好決算ながら円高や全体的な株安で、株価の反応が限定的になっているケースも目立つ。ある程度の業績回復は織り込み済みとはいえ、外部環境が好転すれば再評価も期待される。

●クリスマス商戦まで日経平均の下値9500円

 <日興コーディアル証券 シニアストラテジスト 河田 剛氏>

 米株式市場の大幅反落を受け、東京もきょうは軟調地合いだ。日経平均株価の値動きに影響が大きいアドバンテスト6857.Tの09年9月中間期連結決算で当期損益の赤字幅が拡大したことも1つの要因といえるだろう。国内企業の決算発表が本格化するなか、2010年3月期の連結営業利益の予想を上方修正したホンダ7267.Tの決算は、それほど高く評価されておらず、好決算への反応は思ったよりも鈍い。米国内では住宅取得の税控除措置の問題が浮上しており、今後の米株価への影響も懸念される。

 ただ、国内企業の決算への反応は鈍いものの、決して悪い内容ではないので売られる理由はないと思う。下期のドル/円相場の見通しでレンジ下値を85円に切り下げたホンダのようなところが他にも出てくれば、株安の歯止めがかかるとみている。クリスマス商戦まで日経平均株価は9500―1万円のレンジを予想する。

●米景気の二番底は杞憂、年末商戦にらみ株価反転へ

 <ソシエテジェネラルアセットマネジメント・チーフエコノミスト 吉野晶雄氏>

 米国株に連動して日本株も調整色を強めている。米国の景況感が悪化していることは消費者信頼感指数などをみても明らかだが、1―3月期をボトムとする急速な回復が多少萎えているに過ぎない。米国の経済対策は日本と異なり2年越しの計画であり、2010年にかけて効果は持続する。米景気の二番底を懸念するのは杞憂だろう。

 米地方金融機関の倒産などが相次ぎ心理的に悲観に振れているのは事実だが、景気の循環的な回復は続いている。予想を上回る企業決算も多く、ファンダメンタルズは悪くない。市場は金融政策の出口にも神経質になっているが、80年代前半のインフレが急速に進行した一時期を除いて、米連邦準備理事会(FRB)が失業率の上昇過程で引き締めに動いたことはない。むしろデフレスパイラルに陥らないかどうかを見極める必要がある。米国の株価は年末商戦の盛り上がりをにらみ11月後半にも反転に向かうとみている。

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