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ドバイ政府系企業の債務問題で欧州市場に動揺

 [ロンドン 26日 ロイター] 25日浮上したアラブ首長国連邦(UAE)ドバイ政府系企業の債務問題に欧州で動揺が広がった。26日の欧州株式市場では、エクスポージャー(投融資)のある銀行や中東から出資を受けている企業が売られた。

 11月26日、ドバイ政府系企業の債務問題で欧州市場に動揺が広がった。写真は昨年10月、ロンドンの株価ボード前で(2009年 ロイター/Alessia Pierdomenico)

 ドバイ政府は25日、ドバイ・ワールドと系列の不動産開発会社ナヒール[NAKHD.UL]が抱える数百億ドルの債務について、債権者に返済の延期を認めてもらうよう要請すると発表した。

 26日の欧州株式市場は急落。FTSEユーロファースト300種指数は3.31%下落し、3週間ぶり安値で引けた。DJユーロSTOXX欧州銀行株指数は5.04%安と5月中旬以来、最大の下落率となった。

 ロンドン証券取引所(LSE)LSE.Lなど中東勢を大株主に持つ企業は、債務返済のため保有を減らされるのではないかとの懸念から売られた。

 銀行株については「ドバイ、その周辺が近年急ピッチで成長してきたことを踏まえ、エクスポージャーが懸念要因」(銀行アナリスト)となった。

 HSBCHSBA.Lは4.8%安、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)RBS.LとINGING.ASがともに7%超下落、ロイズ・バンキング・グループLLOY.Lは5.75%下落した。トムソン・ロイター・LPCのデータによるとこの4行は、2008年6月のドバイ・ワールド向けシンジケート・ローンのブックランナーだった。ローン債権はセカンダリー市場で売却された可能性がある。あるアナリストの試算によると、ブックランナーの場合、通常手元に残すのは10─15%程度という。

 HSBCとRBSはコメントを拒否した。INGは、無視できる程度のドバイ・ワールド債を保有していることを明らかにしたうえで、リスク費用に関する現在のガイダンスには影響ないとの見解を示した。

 ロイズ・バンキングは、ドバイ・ワールドに対し「若干の」エクスポージャーがあるものの、深刻な脅威ではないとしている。

 欧州銀行株では、バークレイズBARC.L、スタンダード・チャータードSTAN.L、ドイツ銀行DBKGn.DE、BNPパリバBNPP.PA、クレディ・スイスCSGN.VX、ソシエテ・ジェネラルSOGN.PAも軒並み下げた。

 UBSUBSN.VXはドバイ関連のエクスポージャーは少規模あるが重大な影響はないと説明。ノルウェーのDnB・NORDNBNOR.OLはドバイワールド向け債権はゼロと表明した。

 中東が資本参加している欧州企業では、LSEが7.37%下落。独自動車メーカーのポルシェとダイムラーDAIGn.DE、英小売りセインズベリーSBRY.Lも下落した。

 影響はクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場にも波及。iTraxx欧州指数(投資適格級欧州企業125社のCDSで構成)、iTraxxクロスオーバー指数(ジャンク級を中心に欧州企業50社のCDSで構成)はともに上昇した。指数の上昇は警戒感の高まりを、低下は警戒感の後退を示す。

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