[ニューヨーク 31日 ロイター] 米インテルINTC.Oは31日、同社製チップに設計上の欠陥が見つかったとし、修理に絡む費用が発生することを理由に第1・四半期売上高見通しを3億ドル引き下げると発表した。
インテルは修復を進めているとする一方、当該チップの出荷を差し止めた。欠陥が見つかったチップは、サンディ・ブリッジと呼ばれるインテルの最新CPU(中央演算処理装置)をサポートするチップ(チップセット)で、同社は、修理や交換にかかる総費用が7億ドル前後になると見込んでいる。
同社のチャック・ムロイ広報担当はロイターに対し「(欠陥は)チップセットへの一連のストレステストの結果、明らかになった。通常のテストでは上がってこなかった」と説明。すぐに問題化することはないが、2年から4年後に発生する可能性があると述べた。
同社は、この問題で通年の売上高に影響が出ることはないとしているが、第4・四半期に出荷したチップの一部に影響するため、処理費用の計上により第4・四半期の粗利益は約4%ポイント押し下げられるとの見通しを示した。また、第1・四半期の粗利益も費用計上により2%ポイント押し下げられると見込んでいる。
同社は、当該チップに関する最新報告を2月末に行う方針を示した。
ミラー・タバクのアナリスト、ブレンダン・ファーロング氏は、見かけほどの深刻さはないとの見方を示し「インテルにとっては主要な問題というよりも、明らかに体面の問題だ」と話した。
スタイフェル・ニコラウスのアナリスト、ケビン・カサディ氏は「明らかにネガティブ・サプライズだが、インテルは非常に速やかに立ち直ると思う。同製品は販売されたばかりで、まだそれほど流布していない」と語った。
米株式市場では、インテルの取引が一時停止された。
その後取引は再開され、インテル株価は一時、1.6%安となった。