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第1原発でプルトニウム検出、官房長官は東電の国有化報道否定

 [東京 29日 ロイター] 東京電力9501.T福島第1原子力発電所では、敷地内で行った土壌の調査でプルトニウムが検出されたことが新たに明らかになった。枝野幸男官房長官は29日午前の会見で「(プルトニウム検出は)今回の事故の影響と考えられる」との判断を示した。

 3月29日、東京電力福島第1原子力発電所では、敷地内で行った土壌の調査でプルトニウムが検出されたことが新たに明らかになった。2009年1月撮影(2011年 ロイター)

 また、東京電力を一時国有化する案が政府内で浮上しているとの一部報道について、官房長官は、現時点では検討していないと否定した。

 東京電力は28日夜、21日と22日に土壌調査を行った福島第1原発構内の5地点でプルトニウムが検出されたと発表。うち2地点については、過去の大気圏内核実験で観測されたプルトニウムとは違う放射能比となっていることから、今回の事故に由来する可能性があるとしていた。いずれも通常の環境土壌中の濃度レベルで、人体には影響ないという。

 枝野官房長官は「事故の影響によって高い濃度が検出されると対応が必要になるため、継続的にモニタリングを続ける」との方針を明らかにした。

 2号機のタービン建屋の外にある水から高い放射線量が検出された問題については、経済産業省原子力安全・保安院が東京電力に調査を指示。これまでの目視による観測では、これらの水が外部にあふれた状況にはないという。

 高い放射線量のある水が発見されたのはタービン建屋に配管などを通すトレンチと呼ばれるトンネルの先につながっている「たて抗」と呼ばれる部分。2号機のたて抗の水の表面では27日午後3時40分ごろ、1000ミリシーベルト以上の高い値が検出されていた。

 同原発では25日以降、1号機から3号機までのタービン建屋のたまり水から高濃度の放射線物質が検出され、原子炉の冷却機能回復に向けた作業が遅れている。

 経済産業省原子力安全・保安院によると、1号機ではたまり水を復水器に移す作業に使用するポンプを27日から3台に増やしている。2号機、3号機は復水器がすでに水でいっぱいとなっているため、復水器の水を復水貯蔵タンクに、復水貯蔵タンクの水を圧力抑制室のサージタンクに移した上で、たまり水を復水器に移す作業を開始する方針。

 菅直人首相は29日午前の参議院予算委員会で、東日本大震災発生の翌日早朝に福島第1原子力発電所を視察したことが、原子炉内の圧力を下げる「ベント」など初動を遅らせたのではないかとの指摘に対し、自らの視察によって作業が遅延したとの指摘はあたらない、との見解を示した。原発事故の現状については「予断を許さない状況が続いており、最大限の緊張感を持って取り組んでいきたい」と語った。

 福島第1原発の事故で巨額の賠償責任が発生すると予想される東京電力に対し、事実上国有化して再建する案が政府内で浮上しているとの一部報道について、枝野官房長官は「現時点で、そういった検討を政府の機関で行っていることはない」と否定。東京電力には「まずは、事故の収束に全力を挙げ、しっかり事故の影響を受けている皆さんに対応をしっかりしていただく。そのことに全力を尽くしてもらう」と述べた。

 (ロイター日本語ニュース 編集 石田仁志)

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