[ワシントン 26日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)が26日、2日間の日程で始まった。FRBは今回の会合で、景気刺激策の縮小を急がない姿勢を示唆する可能性が高い。
FRBは27日に発表する声明で、総額6000億ドル規模の国債買い入れプログラムを6月末で完了する方針を確認するとともに、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を「長期間」低水準に維持する意向をあらためて示す見通し。
ゴールドマン・サックスのエコノミスト、アンドリュー・ティルトン氏は「現時点で量的緩和第2弾(QE2)が拡大される可能性はないとみている。QE2発表後の政治的な反発が強かった上に、拡大の必要性を公に主張したFRB当局者もいない」と指摘。一方で、FRBがQE2を早期に打ち切る可能性もほぼないとの見方を示した。
金融市場はQE2終了に向けて用意ができている様子だが、失業率が一段と低下するまでFRBは金融引き締めを急がないとみている。
FOMC声明は27日1630GMT(日本時間28日午前1時30分)に発表される。
1815GMT(同午前3時15分)からは、バーナンキ議長による初の定例会見が約45分間開かれる。議長は会見で、出口戦略開始の具体的な手段や時期について質問を受ける可能性がある。アナリストの間では、議長はFOMC声明の文言に近い内容に発言をとどめ、金融政策の急激な転換は必要ないと主張するとみられている。
議長会見の開始に合わせてFRBは四半期経済見通しも公表する。これまではFOMC議事録とともに発表していた。エコノミストはFRBがインフレ予測を引き上げるかどうかに注目している。予測が引き上げられれば、FRBが原油高の影響への懸念をやや強めていることを示すシグナルとなり得る。