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米雇用統計:識者はこうみる

 [ニューヨーク 6日 ロイター] 米労働省が6日発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比24万4000人増加し、予想の18万6000人増を上回った。民間部門の雇用者増に押し上げられ、11カ月ぶりの大幅増となった。民間部門の雇用者数は主に小売業の増加が寄与し26万8000人増となり、2006年2月以来の大幅増となった。

 5月6日、4月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が11カ月ぶりの大幅増となった。識者からは米FRBの刺激策解除が一歩近づいたなどの見方が出ている。写真は2009年11月、米カリフォルニア州で(2011年 ロイター/Robert Galbraith)

 市場関係者のコメントは以下の通り。

●FRBの刺激策解除に一歩近づく

<ウェルズ・ファーゴ・アドバイーズの首席マクロストラテジスト、ゲアリー・セイヤー氏>

 失業率の数字を見なければ良い内容のようだ。雇用が創出されており好ましい。持続可能な雇用の伸びが確認できる段階に近づいている。持続可能な雇用の伸びは、支出につながる所得を生み出し、さらなる雇用拡大が期待できる。

 ただ失業者はまだ多く、これが足かせとなっている。株式市場は雇用統計を好感しているが、恐らく同統計で連邦準備理事会(FRB)の刺激策解除に一歩近づいたと思われる。

 すぐに利上げされることを意味しているわけではない。ただ、FRBは下半期にもバランスシートをわずかに縮小させる可能性がある。利上げは2012年初めまで恐らくないだろう。

●全般的にプラスの内容、一定の増加ペースの持続を示す

<IFRエコノミクスのエコノミスト、デイビッド・スローン氏> 

 部門別で小売の雇用者数が約5万7000人増と大きく増加した理由について、復活祭(イースター)が前年よりも遅い4月下旬にずれ込んだことが数字を誇張させたのではないかとの疑問が生じるかもしれない。しかし、4月の自動車やチェーンストア統計が良好な内容であったことを踏まえれば、小売り部門の増加数が大きく歪められたとは言い切れない。

 また、小売を除くベースでも、一定の雇用増加ペースが持続していることを示している。

 失業率が9.0%と、前月の8.8%から上昇したことは失望的だ。しかし、時間当たり賃金の伸びなどを考慮すると、今回の雇用統計は全般的にプラスの内容で、失業率の上昇のみが目立った弱い点と言えるだろう。

●持続可能なペースではない

<4キャストのエコノミスト、ショーン・インクレモナ氏> 

 今回の結果にはかなり驚いた。われわれの予想、また市場の予想を大きく上回った。ADP全米雇用報告や米供給管理協会(ISM)の統計など、雇用に関して弱い指標の発表が相次いでいたが、これらに逆行する結果となった。

 問題は、今回示されたペースが持続可能であるかどうかだ。おおかた持続可能ではなく、一段と緩やかな回復過程で通常みられるペースより、強い結果となったとみている。

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