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「2012年終末説」信者が南仏の村に集結、当局が警戒

 [パリ 15日 ロイター] 2012年に世界が終わると信じる人たちが、フランス南部にある人口わずか200人の小さな村ビュガラッシュを安全な「聖地」とあがめ、終末から逃れるために続々と詰めかけている。

 新興宗教団体を監視する政府当局は15日発表の報告書で、古代マヤ文明の暦を基に割り出された「滅亡の日」とされる2012年12月21日までの間、ビュガラッシュに対する監視を強める必要があるとの見解を示した。

 当局の報告によると、特別な場所とされるビュガラッシュにある岩山には過去数カ月間で多くの訪問者が殺到。周辺の不動産価格が上昇しているほか、金融詐欺やマインドコントロール(洗脳)が行われるリスクが高まっているという。

 地元住民から「逆さまの山」と呼ばれるこの岩山は、岩の上層部分が下層部分よりも古いことなどから、神秘的な場所とされてきた。インターネット上では、この岩山が磁力で囲まれているという説から、宇宙人の基地があるとの説、別の世界への入り口が地下にあるとの説などがささやかれている。

 監視当局の責任者はロイターに対し、訪問者の急増を懸念した村長の連絡を受けて最近ビュガラッシュを訪れたところ、米国の「ラムサの学校」メンバーが周辺に6カ所の居住施設を建設していたと説明。また、他の宗教グループも地元ホテルで有料セミナーなどを開催していると明かした。

 この責任者は、1993年に米テキサス州ウェイコで発生し80人近くの死者を出した新興宗教ブランチ・ダビディアンによる立てこもり事件に触れ、終末思想は弱い状態にある人に大きな影響を与えるとし、「警戒を続ける必要がある」と述べた。

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