[ワシントン 19日 ロイター] 米商務省が19日発表した4月の住宅着工・許可件数はともに過去最低水準となり、住宅市場の安定化は近いとの期待に水を差す格好となった。
4月の住宅着工件数は前月比12.8%減の年率45万8000戸。1959年1月の調査開始以降の最低水準となった。
ロイターによるアナリスト予想は52万戸。前年比では54.2%減少した。
3月の着工件数は52万5000戸に上方修正された。
フォレックス・ドットコムの主席為替ストラテジスト、ブライアン・ドラン氏は「住宅市場が安定してきているとの見方に明らかに疑問を投げかける内容」と述べた。
4月の許可件数は前月比3.3%減の49万4000戸。1960年1月の調査開始以降の最低水準となった。
アナリスト予想は53万戸。前年比では50.2%減少した。
ナイト・エクイティ・マーケッツのマネジング・ディレクター、ピーター・ケニー氏は、弱い住宅着工件数は不安材料としながらも、許可件数の減少は今後住宅市場が上向く環境につながる可能性があるとの見方を示した。
「住宅セクター改善に向けた最初のステップが在庫の解消だ。市場には住宅在庫が積み上がっているため、できるだけ早期に建設を停止し、現在の在庫を消化することが好ましい」と指摘した。