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焦点:中国の鉄鋼都市で高まる倒産危機、地方政府は救済に及び腰

[唐山(中国) 23日 ロイター] - 中国の鉄鋼都市である河北省唐山市で、生産能力過剰問題により企業の倒産危機が高まっている。中央政府が経済のリバランスを目指す中、これまでと異なって地方政府も救済に及び腰となっている。

鋼管メーカー、河北キン銘制管の工場が今月閉鎖され、400人超の従業員の給与が支払われていないほか、債務返済も滞っている。

工場の前で賃金の支払いを求めていた従業員のジャン氏は「上司は来月には賃金を支払うという言葉を繰り返していたが、結局行方をくらましてしまった」と話す。

ロイターは同社の付宝中董事長に電話をしてみたが、応答はなかった。

河北キン銘制管の債権者である企業の関係者によると、同社の債務返済計画が変更できるかどうかをめぐり政府と債権者による話し合いが続けられている一方、合意に至らなければ破産手続きが始まる予定だという。

この関係者は匿名を条件に「これはほんの一例に過ぎない。大半の企業は競合社が倒れたり、市況が改善するまでねばろうとしているが、全ての企業がそんなことできるわけがない」と指摘した。

唐山市と河北省の両政府はいずれもコメントを拒否した。

<細る支援の手>

地方政府はこれまで、苦境に陥った鉄鋼メーカーに低利融資を提供したり、優遇税率を適用したりするなど、延命を図ってきた。

しかしこうした結果、中国の鉄鋼業界は巨額の債務に加え、少なくとも2億トンの過剰生産能力を抱えることになった。これは米国の生産量8700万トンだけでなく、欧州連合(EU)の生産量である1億6600万トンも上回る規模だ。中国の鉄鋼生産能力は10億トンを超えるとみられている。

唐山市の年間鉄鋼生産量は1億トンで、大半が建材として利用されるローエンドの鉄鋼だ。1976年に発生し、少なくとも25万人が死亡した唐山地震を受け、市は経済再建に鉄鋼産業を生かしてきたが、中央政府が進める信用主導型成長の抑制を前に姿勢の転換を迫られている。

また、中央政府が掲げる「環境汚染との戦い」も逆風となっているほか、地方政府自身も信用規制や税収の落ち込みから支援の手を差し伸べにくくなっているのが現状だ。

(David Stanway記者 執筆協力:Ruby Lian in SHANGHAI 翻訳:川上健一 編集:吉瀬邦彦) 

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