for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

米雇用統計:識者はこうみる

[ワシントン/ニューヨーク 6日 ロイター] 米労働省が6日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比12万人増にとどまり、予想の20万3000人増を大幅に下回った。失業率は8.2%と約3年ぶりの低水準となったものの、米連邦準備理事会(FRB)による追加緩和実施の可能性が残る結果となった。

4月6日、米労働省が発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比12万人増にとどまり、予想の20万3000人増を大幅に下回った。写真はワシントンで開かれた就職フェアで列に並ぶ大学生ら。2012年3月撮影(2012年 ロイター/Jose Luis Magana)

識者の見方は以下の通り。

●QE3実施の議論高まる見通し

<ジェフェリーズの短期金融市場エコノミスト、トーマス・シモンズ氏>

ひどい結果ではなかったが、市場がこのところ慣れ親しんでいた水準よりは弱かった。雇用者数の伸びは予想を大幅に下回り、特に民間部門雇用者数の伸びは12万1000人と、2011年8月以来の低水準となった。

経済指標の悪化が量的緩和第3弾(QE3)実施の必要条件として注目されていたため、今回の結果を受け、QE3に関する議論が高まると予想される。

●FRB資産買い入れ拡大の可能性浮き彫りに

<ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏>

失望させられる内容だ。ドルは今週上昇していたことから、投資家が利益確定の売りに動く触媒となる可能性がある。労働市場は今後数カ月鈍化するのではないかとの懸念が確認された格好だ。ただ、失業率がわずかに低下したことはプラスだ。

連邦準備理事会(FRB)による年内の資産買い入れ拡大の可能性がまだ残っているという事実が浮き彫りになった。

●追加緩和の可能性高まる、ドル相場にはマイナス

<コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場アナリスト、オマー・エジナー氏>

明らかに失望を誘う内容だった。すべての項目にわたり迫力に欠ける結果となった。

ドル相場に関しては、今回の結果が労働市場の改善トレンドのなかの外れ値と受け止められるのか、それとも、米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和第3弾(QE3)実施の議論を呼び起こすに十分なものと認識されるのかが焦点となる。

少なくとも、今回の雇用統計発表前と比べて追加緩和実施の可能性は高まった。こうした観点からすると、ドル相場に対しては明らかにマイナス要因だ。

ドル下落の程度は、市場が今回の結果を例外値と見るか、雇用の伸びが依然として停滞していることの証しと見るかにより左右される。

ただ、これは単月の統計であり、過去2、3カ月は非常に堅調に推移していたことに気を配る必要はある。

●経済成長なくして雇用増維持は困難

<BNPパリバのエコノミスト、ジェレミー・ローソン氏>

予想を下回る数字だ。(米非農業部門雇用者数の伸びの)鈍化を招いたのは、民間サービス部門だ。より一層力強い経済成長なくして、雇用者数の伸びを維持することはかなり困難との見方と一致する内容だ。4─5月は、雇用統計や家計調査上の雇用が非常に旺盛な時期だ。一段と挽回できる可能性もある。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up