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独首相、欧州の統合深化は不可避と訴え

[ベルリン 14日 ロイター] ドイツのメルケル首相は14日、債務危機対策の即効薬と期待されているユーロ共同債構想などを非生産的としてあらためて反対する立場を示すとともに、より密接な政治統合に向けて困難な作業を推し進める必要があると主張した。

6月14日、ドイツのメルケル首相は、どんなに困難な作業だとしても、欧州はより密接な政治統合を推し進める必要があるとの認識を明らかに。12日撮影(2012年 ロイター/Thomas Peter)

首相はこの日、来週メキシコ・ロスカボスで開催される20カ国・地域(G20)首脳会合を前に議会で演説し、ユーロ圏共同債や欧州全体での銀行預金保証制度など「魔法の解決策」に対し反対の考えを再表明した。

「ドイツは強い。ドイツは経済のエンジンであり欧州安定の要だ。ドイツ国民の幸せのためだけでなく、欧州の結束そして世界経済のために持てる力のすべてを注ぎ込んでいる」と主張。「だがドイツの力が無限ではないことも承知している」と述べた。

より経済規模の大きいユーロ圏諸国にも危機が波及するなか、危機の深刻化に対する懸念が、このところ高まっている。

米国をはじめ他のパートナー国は、メルケル首相に対し危機封じ込めに向けた抜本策を打ち出すよう圧力を強めており、メルケル首相は「G20ではユーロ債務危機が主要議題になる。そのためすべての視線が欧州最大の経済国であるドイツに集まることに疑いの余地はない」と語った。

<市場のための政策はない>

メルケル首相はユーロ共同債構想などは非生産的であると同時に、ドイツの憲法上では不可能な措置だと指摘。「われわれは市場のためでなく、ドイツ国民の将来のために政策を策定する」とし、いかなる「即効薬」も拒否する考えを示した。

また政治統合の深化の必要性について懸念することなく、13年前にユーロ創設に踏み切ったことは誤りだったことを過去の状況が示しているとの認識を示した。

首相は「財政同盟」に向けた行程表を示せば市場を沈静化できると確信しており、ユーロ圏各国の財政に関する主権をさらに委譲させることを望んでいるが、これにはフランスなど域内諸国の抵抗が根強い。

だが首相は、統合深化は「痛みを伴う困難な作業だが不可避」と訴えた。

一方で、銀行監督の独立性については支持する考えを表明。欧州銀行監督機構(EBA)が実施した銀行に対するストレステスト(健全性審査)は、問題の深刻さを露呈することに後ろ向きな各国当局に委ねられたため失敗に終わったと指摘した。

その上で「この点において、欧州中央銀行(ECB)の権限を強化することに反対する意向は全くない」と述べた。

*内容を追加して再送します。

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