[エルサレム 30日 ロイター] イスラエルのシュタイニッツ財務相は30日、イラン経済は国際社会による制裁で崩壊寸前の状態にあるとの見方を示した。
ネタニヤフ首相は、対イラン制裁が効果を発揮してはいるものの、核兵器開発に直結する活動を断念させるには至っていないと指摘しているが、イスラエル当局者の間では、イラン産原油禁輸措置の効果が出ていると認める雰囲気が強まっている。
シュタイニッツ財務相は、イスラエル・ラジオに対し「過去1年にわたる対イラン制裁はある水準を超えた。イラン経済は崩壊こそしていないが、崩壊寸前の状況にある。原油輸出収入の減少額は、年末までに450億─500億ドルに迫る」と指摘した。
イランの通貨リアルは29日、対ドルで最安値水準となる約2万8400リアルを付けた。2011年6月からは約57%下落しており、輸入価格の急騰をもたらしている。
シュタイニッツ財務相は、「イランの人々は、制裁の結果経済面で大きな困難に直面している」と述べた。
イランでは、アハマディネジャド大統領に反対する議会勢力が、経済問題の主因は制裁ではなく政府の失策と非難している。
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