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11月主要国・地域の製造業指標まちまち、世界経済の楽観的な見方後退

[ニューヨーク/ロンドン 3日 ロイター] 世界の主要国・地域における11月の製造業指標が3日、出そろった。中国製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は1年強ぶりの高水準となる一方、米供給管理協会(ISM)が発表した11月の製造業部門景気指数は低下し、世界経済の成長に対する楽観的な見方が後退した。

12月3日、世界の主要国・地域における11月の製造業指標が出そろった。上海の工場で4月撮影(2012年 ロイター/Aly Song)

ユーロ圏製造業PMI改定値は46.2で、景況感の分岐点となる50を16カ月連続で下回った。ただ、10月の45.4よりもやや改善した。

HSBCが発表した11月の中国製造業PMI改定値は50.5となり、1年1カ月ぶりに節目となる50を上回った。2013年の中国経済が、今年よりも上向く可能性を示唆している。

一方、インドや韓国など、その他のアジア諸国の見通しはさえない。米国もISMによる製造業部門景気指数は過去3年余りで最も低い水準に低下した。

コンサルティング会社MFRの米国担当チーフエコノミスト、ジョシュア・シャピロ氏は「全体的な状況として浮かび上がったのは、間違いなく世界経済の低迷だ」と指摘。「米製造業は国内需要の低迷や輸出の不振に苦しんでおり、欧州は明らかに低迷している。日本は行き詰まり、振れやすい中国指標は解釈のしようがない」と述べた。

米ISMが発表した11月の製造業部門景気指数は49.5と、10月の51.7から低下した。

米ピアポント証券のチーフエコノミスト、スティーブン・スタンレー氏は「米製造業は横ばいで推移しているようだ。過去6カ月間、同セクターではほとんど成長が見られない」と指摘。「今後の(成長の)見通しにとって幸先は良くない」と述べた。

一方、マークイットが発表した11月の米製造業PMI改定値は52.8で、速報の52.4から小幅上方修正され、6カ月ぶりの水準に戻した。10月下旬に米東部を襲った大型ハリケーン「サンディ」に伴う復興活動などが押し上げ要因となり、ISMの製造業部門景気指数とは異なる結果となった。

<中国は救世主か>

インドやブラジルといった新興国の経済成長が失速するなか、投資家の期待は7四半期連続で景気が減速している中国に向けられている。

大和証券のシニアストラテジスト、由井濱宏一氏は「外需が上向く兆候があり、中国経済が7─9月期に底打ちしたとの期待が高まっている」と指摘する。

ただ、インベステック(ロンドン)のチーフエコノミスト、フィリップ・ショー氏は「中国指標が世界の他の国々の景気回復を示しているとは限らない」と述べるなど、中国指標の解釈をめぐっては意見が分かれている。

中国を除くその他のアジア諸国の見通しは不透明だ。特に、先進国・地域の金融緩和により通貨高に見舞われている韓国や台湾などでは輸出が打撃を受けている。

<欧州の苦境は継続>

マークイットが発表した11月のユーロ圏製造業PMI改定値は46.2で、10月の45.4から上昇。ただ、景況感の分岐点となる50は16カ月連続で下回った。

前月から上昇したものの、PMIは、域内経済が第4・四半期に2009年初頭以来の低水準になることを示している。

マークイットのチーフエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「他の公式統計がPMIよりも遅れて出てくることを考えると、域内総生産(GDP)の縮小幅は第3・四半期の0.1%からかなり拡大する公算が大きい」と述べた。

英国の製造業PMIは49.1となり、10月(改定値)の47.3から上昇、ロイターがまとめた市場予想の48.0も上回った。ただ、新規受注が49.7と2カ月連続で50を下回り、製造セクターは依然として低迷している。

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