January 2, 2018 / 3:40 AM / in 6 months

MRJ、受注より開発優先 20年半ば納入間に合う=三菱航空機社長

[豊山町(愛知県) 1日 ロイター] - 三菱重工業(7011.T)子会社で、小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」を開発している三菱航空機の水谷久和社長は、作業は「ほぼ計画に沿って動いている」と述べ、量産初号機納入の目標である2020年半ばに「ぎりぎりいける」として、間に合うとの見通しを示した。

 12月8日、三菱重工業子会社で、小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」を開発している三菱航空機の水谷久和社長は、作業は「ほぼ計画に沿って動いている」と述べ、量産初号機納入の目標である2020年半ばに「ぎりぎりいける」として、間に合うとの見通しを示した。写真は同社のロゴ。シンガポール航空ショーで2016年2月撮影(2018年 ロイター/Edgar Su)

昨年12月8日に実施したロイターなどとのインタビューで語った。

当初は13年を計画していた量産初号機の納入時期は、昨年1月に5度目の延期を発表。現在の納期目標は直近の予定から2年先送りの20年半ばだ。三菱重は体制一新のため、同社で防衛・宇宙事業のトップだった水谷社長を昨年4月、社長として送り込んだ。

同社長は、今年の大きな課題は「設計見直し作業を完全に仕上げ、それを反映した機体をちゃんと作り上げることだ」と指摘。製造が本格化しても、協力を仰いでいる知見を持った「外国人技術者とコミュニケーションをとってきちんと仕上げることが新しい課題」とした。

キャンセルの可能性が出ている米イースタン航空の40機分(オプション含む)については、同社を買収した米航空会社への事業譲渡で「MRJ(の購入契約)は対象になっていない」と説明。契約維持に向けて交渉中だが、「場合によっては『いらない』という話になるかもしれない」と述べた。ただ、三菱重の広報によると、1月1日時点でキャンセルには至っていない。

仮にキャンセルされた場合でも「MRJの開発状況や間違っても性能うんぬん(が理由)ではなく、イースタン側の事業のあり方に起因する結果だ」とし、営業活動には影響しないとの認識を示した。現在は開発作業が最優先で、「積極的に新たな受注を取りにいこうとしていない」とも重ねて強調した。

一方、性能データが改ざんされた神戸製鋼所(5406.T)製のアルミ部品を採用していた問題で、量産時に調達先を変える可能性については「量産は20年より先の話になる。その時までに神戸製鋼が決められた手順をきっちり守って良い製品を出していただければ、それはそれで問題ない」と述べた。

さらに「材料、素材をうんぬん言う前に、まずわれわれ自身の開発作業をきっちり仕上げるべきだ」と重ねて語り、「同じ製造業に身を置くものとして、われわれもそういうご心配をおかけしないようにきっちりやっていく」と話した。

航空機製造業界では、昨年10月に欧州エアバス(AIR.PA)が加ボンバルディア(BBDb.TO)の小型機事業での提携を発表、昨年12月21日には米ボーイング(BA.N)とブラジルのエンブラエル(EMBR3.SA)も提携の可能性を協議中と表明した。ボーイングはMRJの顧客サポートを提供することで11年に合意済みだが、エンブラエルとボンバルディアはMRJの競合機を展開する。こうした提携の動きはMRJにも影響しかねず、事業環境は厳しさを増している。

    白木真紀

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