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ミャンマー国軍、2300人を解放 国民懐柔狙いとの指摘も

 ミャンマーで6月30日、拘束中の約2300人が解放された。抗議デモに参加し、扇動罪で訴追されていた記者数名も含まれている。ただ、国軍による弾圧への反発が強まる中、国民を懐柔する思惑があるとの指摘も出ている。写真は、施設の外で解放を待つ家族。ヤンゴンで撮影、提供写真(2021年 ロイター)

[30日 ロイター] - ミャンマーで30日、拘束中の約2300人が解放された。抗議デモに参加し、扇動罪で訴追されていた記者数名も含まれている。ただ、国軍による弾圧への反発が強まる中、国民を懐柔する思惑があるとの指摘も出ている。

国軍の報道官は、解放した人の大半はデモに参加して扇動罪で訴追されていた人だと説明した。

オンラインメディアThe Irrawaddyに対して「2296人を釈放した。これらの人は抗議活動に参加したが、活動を主導はしていない。暴力的な行為には関与していない」と述べた。

ソーシャルメディアには、ヤンゴン市内のインセイン刑務所に収容されていた人々がバスから降り、笑顔で手を振り、家族と抱き合う様子を撮影した動画が投稿されている。

オンラインメディアのミャンマー・ナウは、同社の記者Kay Zon Nway氏が4カ月ぶりに解放されたと発表。The Irrawaddyによると、全部で6人のジャーナリストが解放された。

国営放送のMRTVは、夜の番組でこの解放について一切触れなかった。

一方、国軍は29日、国民を扇動したとして指名手配していた著名人24人に対する訴追の取り下げを発表している。

人権団体「政治犯支援協会」は、解放は軍の弾圧が緩和されたとの印象を与えるためのものだと批判。同団体は、全国で依然5200人以上が拘束されており、これまでに883人が殺害されたとしている。

チン州の人権団体の活動家も、解放は全く無意味だとし、国際社会の抗議を沈めるためのものだと批判。国内では毎日のように人々が逮捕されており「不法逮捕が止まらない限り同じ問題が起きる」と述べた。

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