[ワシントン 20日 ロイター] - 米国、カナダ、メキシコは20日、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の2日目の閣僚会合を開催した。カナダとメキシコは会合後、進展があったと称賛し、24日に再び閣僚協議を開くと明らかにした。
カナダのフリーランド外相は、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表、メキシコのグアハルド経済相との会合後、記者団に「集中的な交渉を行っているのは確かで、順調に進展している」と語った。
グアハルド経済相は24日に再び担当閣僚による協議を行うと述べたうえで、「今日は多くの進展があった」と認めた。3氏は7月1日のメキシコ大統領選前の早期決着を目指して交渉を重ねている。
カナダとメキシコは、3カ国で生産された部品をどの程度使えば完成品の関税をゼロにするかを定める原産地規則を巡る米側の提案に反対してきた。
フリーランド氏は「原産地規則について懸命な取り組みを続けている。まさにこの協定の心臓部だ」と強調した。
現行協定は域内の部品などの調達比率が62.5%以上の場合に関税がゼロと規定しているが、トランプ政権は当初調達率を85%以上に引き上げるよう要求していた。
ただ、メキシコ自動車工業会(AMIA)のエドゥアルド・ソリス会長は13日、米国の交渉官らが要求水準を75%に引き下げたと明かしている。
交渉に詳しい関係筋は、カナダとメキシコは米側の譲歩が「非常に役立つ」と受け止めたと説明。「合意の条件が整った。(米国)が提示した水準を受け入れる可能性がある」と述べた。3カ国は域内調達比率について、75%程度の水準を検討しているという。
メキシコの経済団体CCEでNAFTA再交渉の民間部門代表を務めるモアゼス・カラチ氏は先に、恐らく数週間で合意に至るとの見方を示した。
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