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14年は国内年金勢が日本株最大の買い手、外人買い95%減
2015年1月9日 / 08:57 / 3年後

14年は国内年金勢が日本株最大の買い手、外人買い95%減

[東京 9日 ロイター] - 2014年の日本株式市場で、年金資金のフローを表すとされる信託銀行の買い越し額が年間で2兆円を超え、最大の買い手となった。安倍晋三政権下で国内年金による日本株比率の引き上げが進むなか、信託銀行を通じた資金流入が強まった。

 1月9日、2014年の日本株式市場で、年金資金のフローを表すとされる信託銀行の買い越し額が年間で2兆円を超え、最大の買い手となった。安倍晋三政権下で国内年金による日本株比率の引き上げが進むなか、信託銀行を通じた資金流入が強まった。写真は、東証の株価ボード、2013年撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

一方、海外投資家の買い越し額は1兆円に満たず、15兆円買い越した13年から95%減少。個人投資家は3兆円超の売り越しとなった。

<年金の国内株引き上げが寄与>

東京証券取引所と大阪取引所が9日に発表した14年の投資部門別売買状況によれば、信託銀行による日本株の現物と先物合計の売買は、2兆6708億円の買い越しとなった。13年には3兆5635億円の売り越しと個人投資家に次ぐ2番目の売り手だったが、14年は一転買い越しとなった。買い越しは3年ぶり。

信託銀行の売買動向は、その大部分を年金資金が占めるとされる。10月末には年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用資産における国内株式の割合を12%から25%に引き上げており、今年10月に一元化が予定されている3共済とともに年金資金が流入したとみられている。かんぽ生命保険による株買い増しも寄与した。

野村証券・ストラテジストの柚木純氏は「15年も引き続き信託銀行が日本株の買い手を担う」とみる。野村証券の試算では、GPIFと3共済の資産ポートフォリオ変更に伴う日本株の買い需要は約13兆円。すべてが15年に流入するわけではないが、「14年と同規模以上の買い越しが見込める」(柚木氏)との見方を示す。

<海外勢は買い鈍化、個人は売り継続>

一方、13年に15兆円以上の買い越しとなった海外投資家は、14年には6967億円の買い越しにとどまった。米量的緩和の縮小(テーパリング)に加え、ウクライナ危機や米国によるイラク空爆、エボラ出血熱の感染拡大などがリスク許容度の低下を招いた。4月の消費増税に伴う国内景気の低迷も、買い手控えにつながった。

ドル建ての日経平均の年間パフォーマンスが13年末比5.7%減とさえなかったことも、海外投資家による日本株買いを鈍らせた。

個人投資家は、年間で3兆6337億円の売り越し。規模は13年の8兆4291億円から大幅に縮小したものの、14年の最大の売り手となった。投資信託も売り越しに転じた。「NISA(少額投資非課税制度)の開始によるプラス寄与よりも、たび重なる日本株の急落が、個人投資家の警戒姿勢につながった」と大和証券・投資戦略部マーケットアナリストの熊澤伸悟氏は分析した。

現物の株式委託取引に占めるシェアは、海外投資家が63.8%(13年は58.1%)、個人は26.4%(同32.1%)、信託銀行は3.8%(同3.5%)だった。

杉山容俊 編集:田巻一彦

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