October 16, 2018 / 2:07 AM / a month ago

アングル:米ネットフリックス、今度は社債が空売りの標的に

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 一部専門業者が仕掛けた米動画配信大手ネットフリックス(NFLX.O)株の空売りは不発に終わったが、今度は同社の社債が空売りの標的となっている。

 10月15日、一部専門業者が仕掛けた米動画配信大手ネットフリックス株の空売りは不発に終わったが、今度は同社の社債が空売りの標的となっている。写真は同社ロゴ。カリフォルニアで2014年撮影(2018年 ロイター/Mike Blake)

3月に空売り専門の米投資情報会社シトロン・リサーチを率いるアンドルー・レフト氏が、ネットフリックスの積極的なコンテンツ買収向けの投資を「持続不可能」だとみて株式の空売りを表明。ただ、その後空売りの建玉が少なくとも過去5年で最低水準にとどまっていることから、不発だったことが分かる。

しかしネットフリックスの社債となると、話が違ってくる。

IHSマークイットのアナリスト、サミュエル・ピアソン氏によると、社債の空売り残高は今年に入って3倍強も増えて過去最高水準に達した。こうした空売り規模にはネットフリックスがさらなる社債を発行すれば全体の価値が下がるとの見方が反映されていると同氏は指摘する。

現実問題として、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)の「プライム」やAT&T(T.N)の「HBO Go」、ディズニー(DIS.N)が最大の支援者である「Hulu(フールー)」などと、し烈なコンテンツ争奪戦を展開しているネットフリックスは、債務が今後拡大する公算が大きい。

ネットフリックスは昨年、コンテンツ取得に70億ドルを費やし、今年は支出額が80億ドルに増える見込みだ。リード・ヘイスティングス最高経営責任者(CEO)は第2・四半期の株主宛ての書簡に「高利回り債市場で必要な資金調達を続ける」と記していた。

こうした中で社債を買い持ちにしている投資家の間からさえ、空売りには一定の妥当性があるとの声が聞かれる。

ダイヤモンド・ヒル・キャピタルのポートフォリオマネジャー、ジョン・マクレイン氏は「ネットフリックス債を空売りすることで、短期的にはもうけられる」と話した。

実際、社債の値動きから判断すると空売り作戦が功を奏しているように見える。2026年および2028年と償還が最も近い計29億ドルの社債は先週、価格が過去最低に沈んだからだ。

フェイスブック(FB.O)やアマゾン、アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルとともに「FANG」と総称される米有力IT企業の一角を占めるネットフリックスは、高利回り債市場においては比較的新参者だが、存在感は大きい。

2002年の上場後しばらくは債務が少なかったものの、この3年足らずで差し引き75億ドルを起債し、総資本に対する長期債務の割合は14年末からほぼ倍増して65%に達した。

またゴールドマン・サックスのシニアアナリスト、ジェーソン・キム氏は、20年までに債務が140億ドルと高利回り債市場屈指の規模の発行体になると試算する。「今年第4・四半期に次の資金調達が予想される」という。

ネットフリックスは16日の第3・四半期決算発表時に、具体的な起債計画の説明をアナリストから求められるだろう。

ネットフリックス社債が空売りされている理由としては、同等格付けの他の社債に比べて割高だという点も挙げられる。最も償還が近い2本の社債の利回りは、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの高利回り債インデックスの平均利回りよりも70ベーシスポイント(bp)も低い。

ムーディーズのシニアアナリスト、ニール・ベグリー氏は「ネットフリックス債は信用力に見合う水準を大幅に上回る価格で取引されている」と指摘した。

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