[ローマ 25日 ロイター] - イタリアで来月開幕する第75回ベネチア国際映画祭では、さまざまな作品が上映される見込みで、ネットフリックス作品やオーソン・ウェルズ監督の未完成作品も含まれる。映画祭の主催者が25日明らかにした。
最高賞の金獅子賞を競うコンペティション部門には、20本以上の作品が出品される。日本からは塚本晋也監督の「斬、(ざん)」が選ばれた。
5月にフランスで開催されたカンヌ映画祭では、ネットフリックスが作品の劇場公開を拒否したため主催者側がネットフリックス作品のコンペ部門参加を禁止、これを受けてネットフリックスは映画祭への参加を取り止めた。
ベネチア映画祭のディレクター、アルベルト・バルベラ氏は会見で「われわれはこうした新しい作品の現実を受け入れなければならない。現実は無視できない。それらが存在しないと思い込むことはできない」と述べた。
ネットフリックス作品では、コーエン兄弟の西部劇「The Ballad of Buster Scruggs(原題)」、2013年の映画「ゼロ・グラビティ」でアカデミー賞を受賞したアルフォンソ・キュアロン監督の「Roma」などがコンペ部門に選ばれた。
また、ネットフリックはオーソン・ウェルズ監督の未完の遺作「The Other Side of the Wind」を完成させ、コンペティション部門以外で公開する。
第75回ベネチア映画祭は8月29日から9月8日まで開催される。