[17日 ロイター] - 米動画配信サービス大手ネットフリックス(NFLX.O)が17日発表した2018年第4・四半期決算は、有料契約者数の伸びが過去最高となったものの、売上高は市場予想を下回った。19年第1・四半期の売上高見通しも市場予想をやや下回り、株価は引け後の時間外取引で4%下落した。
第4・四半期の総売上高は41億9000万ドル。アナリスト予想は42億1000万ドルだった。
1株当たり純利益は0.30ドルで、前年同期から減少。リフィニティブのアナリストの1株利益予想は0.24ドルだった。
人気スリラー映画「バード・ボックス」など独自コンテンツのリリースが寄与して有料契約者数(無料お試し会員除く)は過去最高の880万人増となり、自社予想(760万人増)を上回った。アナリスト予想は920万人増だったが、無料お試し会員を除いた予想だったかどうかは不明。世界全体の有料契約者数は1億3900万人に達した。
第1・四半期の売上高見通しは44億9000万ドルで、アナリスト予想(46億1000万ドル)をやや下回った。純利益は2億5300万ドルと予想。アナリスト予想の3億7100万ドルを大きく下回った。
ネットフリックスは今週、米契約者向け料金の引き上げを発表しており、市場の期待の高まりが決算発表後の株価下落につながった可能性がある。[nL3N1ZF5SP]
インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、ハリス・アンワル氏は「決算で株価が一段高となることはないだろう。今月に入って株価は大幅上昇しており、良いニュースの大半は既に織り込み済みだった」と分析した。
向こう1年の利益見通しを基にしたネットフリックスの予想株価収益率は直近で約83倍。アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)は60倍、S&P総合500種は約15倍となっている。
ネットフリックスは世界展開や独自コンテンツ制作を通じた契約者拡大を目指すが、ディズニー(DIS.N)やAT&T(T.N)、コムキャスト(CMCSA.O)、アマゾンなどとの競争に直面する。
しかし、ネットフリックスのリード・ヘイスティングス最高経営責任者(CEO)は決算発表後にライブ配信されたインタビューで「新規プロバイダーの参入は利益率に影響するだけだ」と語り、他者との競争激化をさほど問題視しない姿勢を示した。
ネットフリックスによると、同社の番組は現在、米国のテレビ視聴時間の約10%を占める。これはネットフリックスの人気を浮き彫りにするとともに、成長余地があることも示している。
*写真と内容を追加します。