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英国が「譲れない一線」変更なら新たな離脱案協議の用意=EU交渉官

[ストラスブール 16日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱を巡ってEU側の交渉を担うバルニエ首席交渉官は16日、英国政府が現在の「レッドライン(譲れない一線)」を変更した場合、EUは異なる離脱案を協議する用意があると述べた。ただ、アイルランド島における物理的な国境を回避する安全策は残される必要があるとの見解を示した。

 1月16日、英国の欧州連合(EU)離脱を巡ってEU側の交渉を担うバルニエ首席交渉官(写真)は、英国政府が現在の「レッドライン(譲れない一線)」を変更した場合、EUは異なる離脱案を協議する用意があると述べた。2018年11月撮影(2019年 ロイター/Yves Herman)

英下院は15日、メイ首相の欧州連合(EU)離脱協定案の採決を行い、賛成202票、反対432票の歴史的大差で否決した。

バルニエ氏は欧州議会に対し、メイ英首相のEU離脱協定案が議会で否決され、「合意なし」離脱のリスクはかつてなく高まっていると指摘した。

バルニエ氏は、EU当局者らが、欧州全体を混乱させる無秩序な離脱に対する準備を強化すると述べた。

同氏は、前進に向けた方法の1つは、英国が将来的に非常に緊密な貿易関係を確保するため、EUの規定とのさらなる協調を受け入れることだとの見解を示した。EU当局者らは、その一例として、英国政府がEUの関税同盟と単一市場を離脱する方針を撤回することが可能と指摘している。

バルニエ氏は欧州議会や他のEU加盟国の声明に言及し、英国が今後レッドラインを変更することを選択するのであれば、「EUは直ちに好意的に対応する用意がある」と述べた。

ただ、バルニエ氏は英国議会による否決について、同国として一致して支持できる案に関するヒントを与えることなく、対立のみを浮き彫りにしたと指摘した。

欧州議会の最大会派で中道右派の欧州人民党(EPP)に所属するドイツ出身のマンフレート・ウェーバー氏は、英国に対し「達成したいことを示してほしい」と訴えた。しかし、現在の離脱協定案の再交渉に関しては、駆け引きの余地はないとの見解を示した。

バルニエ氏は「現時点では英国議会による否決の結果を評価するのは時期尚早」だと指摘。「われわれは英国議会での議論をこれまで尊重してきたし、今後も引き続き尊重していく」とした上で、「15日の否決は、英国で離脱案を批准するための政治状況がまだ整っていないことを示した」と語った。

欧州委のティメルマンス第1副委員長は、英国がEUとの新たなスタートを模索すべきとの考えを示した。

一方、英国のEU離脱運動を先導した英国独立党(UKIP)の党首を過去に務めたナイジェル・ファラージ氏は、英国民が離脱交渉でのEUの姿勢に反発していることから、2度目の国民投票を実施すれば離脱への賛成票が一段と増えるとの見方を示した。

*内容を追加しました。

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