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来週のドル/円は上値重い、年末控え材料難

 12月25日、来週の外為市場でドル/円は、年末を控えた薄商いの中で材料に乏しく、上値の重い展開が想定される。写真は都内のトレーディングルーム。3月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 25日 ロイター] - 来週の外為市場でドル/円は、年末を控えた薄商いの中で材料に乏しく、上値の重い展開が想定される。原油価格や株価などリスクセンチメントの動向が引き続き注視されるほか、投機筋による売り仕掛けを警戒する声もある。

予想レンジはドル/円が118.50―121.00、ユーロ/ドルが1.0850―1.1050ドル。

休暇明けの海外勢が取引に戻り始めるが、すでに年内の主要な経済イベントは終えており、材料に乏しい。あおぞら銀行の市場商品部部長、諸我晃氏は「どちらかというと、ポジション調整的に下を試しやすそうだ」とみている。

来週は日本の11月鉱工業生産や米コンファレンスボード消費者信頼感指数などの指標発表も予定されるが、いずれも相場のトレンドを決めるほどのインパクトは想定されていない。市場予想からよほどかい離した結果でもなければ、積極的に材料視する人は限られるとの見方も出ている。

この数年、年末といえばドル高・株高のアノマリーが意識されたが、今年は様子が異なりそうだ。市場では「米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通りの結果だったが、欧州中央銀行(ECB)理事会と日銀の金融政策決定会合でつまずいた。その傷を癒やせないまま、年末を迎えようとしている」(国内金融機関)との声が出ていた。

年明け以降は、先行きの米利上げがあらためて意識されることでドル高基調に回帰するとの見方は多いが、目先では、薄商いを見込んで「負けを引きずっている投機筋が、売り仕掛けに出るおそれがある」(別の国内金融機関)と警戒する声も聞かれる。

原油価格は下落に一服感が出てきており、最悪期を脱した可能性が意識される。あおぞら銀の諸我氏は、足元の戻りはポジション調整の一環である可能性があるとして「原油価格はもう少し下押しがあるかもしれない。まだ波乱要因になりそうだ」と指摘している。

為替マーケットチーム

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