for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

アングル:第1四半期に急拡大のNFT市場、4月は減速

[ロンドン 4日 ロイター] - ブロックチェーンに基づくデジタル資産「非代替性トークン(NFT)」の取引規模は今年第1・四半期に急拡大した後、4月は減速した。

 5月4日、ブロックチェーンに基づくデジタル資産「非代替性トークン(NFT)」の取引規模は今年第1・四半期に急拡大した後、4月は減速した。写真は、自分が描いた芸術作品の前で筆を持つヒト型ロボット「ソフィア」。3月16日、香港で撮影(2021年 ロイター/Tyrone Siu)

競売会社クリスティーズでは3月、大手競売会社による初めてのデジタルアート作品の競売で、あるNFT作品が6930万ドルで落札された。

NFT作品はだれでも見ることができる一方、買い手はブロックチェーンに記録され、正式なオーナーとしてのステータスが与えられる。

昨年にNFTへの関心が大きく高まったのは、新型コロナウイルスの感染拡大で移動が制限され、人々が現金を手元にオンラインで過ごす時間が長くなったためだ。

加えて、ここ数年の暗号資産(仮想通貨)の価格上昇により「暗号資産長者」層が生まれ、次の大きな投資先を探すようになった。

しかし、NFT市場のオープンシーでは3月の売上高が約1億5000万ドルに上った後、4月は9360万ドルに減少した。2月は9500万ドル、1月は800万ドルだった。

1年前には月間100万ドル近辺で推移していた。

暗号資産イーサリアムの取引を集計しているサイト、ノンファンジブル・ドット・コムによると、4月の週間取引高は3月のピークから減少したが、昨年までの水準に比べればはるかに多かった。

暗号資産取引所ジェミニが保有するNFT市場、ニフティ・ゲートウェイでは、4月の売上高は6090万ドルで3月の1億4400万ドルの半分にも満たなかった。もっとも1月の875万ドルは大きく上回っている。

米プロバスケットボールリーグ(NBA)が運営するトップショット市場でも、第1・四半期に急増した売上高が4月には減少した。同市場ではファンがビデオハイライト形式のNFTを購入・交換できる。

ただ4月の購入者数は32万4000人と1月の3万0800人から増え、高い水準で推移している。

トップショットでは、個別の決定的瞬間を捉えた「モーメント」作品に6桁の価格が付いて大きく報じられた。ただトップショットによると、平均販売価格は4月が65ドル、3月は157ドル、2月は182ドル、1月は80ドルだった。

ノンファンジブル・ドット・コムによると、4月に最も売り上げが多かったのはスポーツ関連のNFTで、続いてゲームや、「メタバース」と呼ばれる仮想現実(VR)世界に関連するNFTの順となった。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up